ドル円は1日で106円台を回復し、一時106円65銭まで買われた。株価が反発し、長期金利も上昇したことがドル買いにつながり、この日の高値圏で取引を終える。ドル高が進み、ユーロドルは反落。1.2254までユーロ安が進み、このところのレンジの下限に迫る。

 株式市場は大幅に反発。3月の自動車販売が予想を上回ったことや、軟調だったハイテク株が買われたことでダウは389ドル上昇。株価の上昇に、安全資産の債券は売られる。長期金利は2.77%台まで上昇する。金は反落し、原油価格は反発。

3月自動車販売台数 → 1740万台
ドル/円   106.21 ~ 106.65
ユーロ/ドル 1.2254 ~ 1.2315
ユーロ/円  130.38 ~ 130.88
NYダウ   +389.17 → 24,033.36ドル
GOLD   -9.60   → 1,337.30ドル
WTI    +0.50   → 63.51ドル
米10年国債 +0.045  → 2.775%

本日の注目イベント

豪  豪2月小売売上高
豪  豪2月住宅建設許可件数
中  中国 3月財新サービス業PMI
中  中国 3月財新コンポジットPMI
欧  ユーロ圏2月失業率
欧  ユーロ圏3月消費者物価指数(速報値)
英  英3月建設業PMI
米  3月ADP雇用者数
米  3月ISM非製造業景況指数
米  2月製造業受注
米  ブラード・セントルイス連銀総裁講演
米  メスター・クリーブランド連銀総裁講演

 ドル円は1日で106円台を回復してきました。昨日の東京市場では株価が思ったほど下げずにいたことで、夕方には106円に乗せる場面もありましたが、国会での黒田総裁の発言に反応して105円76銭辺りまで売られる場面もありました。総裁は、出口戦略について日銀内では「いろいろ議論している」と発言し、この発言のヘッドラインにアリゴリズムが反応して瞬時にドル売りを仕掛けたものと思われます。総裁はさらに、2%目標まで距離がある現時点で出口戦略を説明するのは「ミスリーディリングだ」と述べ、これまで通り2%の物価目標達成まで現在の政策を維持する姿勢を示しました。

 前日急落したNYダウはその8割以上を戻しました。トランプ大統領のアマゾン・ドット・コム攻撃でハイテク株が大きく値下がりし、それが市場全体の雰囲気を悪化させていましたが、昨日も大統領は同社に対する攻撃を継続し、米郵政公社との特別契約を通じて同社が数十億ドルのコストを納税者に負担させていると主張しています。ただそれでもホワイトハウスが同社に対する特別な行動を起こす可能性の議論をしなかったことで、ハイテク株が反発しています。(ブルームバーグ)

 株価が大幅に反発したことと長期金利が上昇したことで、ドル円は106円65銭まで買われています。米中通商問題や、日米首脳会談、あるいは米朝の首脳会談など、リスクが一気に顕在化する材料を控えており、さらには今週末には雇用統計もあります。まだ上昇トレンドも、同時に下落トレンドも確認できません。むしろ上記イベントを控え輸出企業などは早めのドル手当てを計画しているところもあるようです。106円台半ばから107円台半ばが、目先の抵抗帯とみることが出来ます。ここは、直近の動きは104円台半ばから107円台半ばのレンジと認識し、取引をする必要があると考えます。

 昨日、オーストラリア準備銀行(RBA)は政策金利の据え置きを決めました。これで1年8カ月連続で据え置きを決め、過去最低の1.5%のキャッシュターゲットを維持しています。RBAのロウ総裁は「2018年の成長加速が引き続き中心的な予想だ」とし、現行の低金利が成長にはプラスとの考えを示しています。このため、2018年度での利上げは見込みにくいと予想されます。オーストラリアにとっては、中国が最大の貿易相手国であり、米中貿易戦争が拡大するようだと、その影響を避けることは難しそうです。

 本日は日本株も安定した動きを見せそうです。予想レンジは106円10銭~107円程度にしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)