ドル円は底堅い動きを見せ、105円90銭前後まで買われたものの、そこを頂点に反落。株価の下落や長期金利の急低下から円を買う動きが強まり、105円33銭近辺まで売られる。ユーロドルは小動き。ドルが下落したことに伴い、1.2416近辺までユーロ高が進む。

 株式市場は前日の大幅高から一転下落。トランプ政権が中国に対し重要な技術に対する中国からの投資を制限することを検討しているとの報道から、テクノロジー株を中心に売られる。ダウは344ドルと大幅安。債券は大幅高。10年債利回りは1月末以来となる2.8%台を割り込み、2.77%台まで低下。金と原油価格は反落。

1月ケース・シラ-住宅価格指数 → +6.40%
3月消費者信頼感指数      → 127.7
3月リッチモンド連銀製造業指数 → 15

ドル/円   105.33 ~ 105.90
ユーロ/ドル 1.2372 ~ 1.2416
ユーロ/円  130.58 ~ 131.30
NYダウ   ―344.89 → 23,857.71ドル
GOLD   -13.00  → 1,342.00ドル
WTI    -0.30   → 65.25ドル
米10年国債 -0.077  → 2.775%

本日の注目イベント

米  10-12月GDP(確定値)
米  2月中古住宅販売成約指数
米  ボスティック・アトランタ連銀総裁講演

 NY株が再び大幅安に見舞われたことで、戻り基調だったドル円も105円90銭前後を頭に反落しています。昨日の東京市場では、3月末配当の権利確定ということもあり、日経平均株価は551円高と、今年2番目となる上昇幅を記録して取引を終えました。ドル円も堅調な動きを見せ、NYでは106円に迫る水準までドル高が進みましたが、再びトランプ政権の通商政策の行方にリスクが高まったようです。

 前日、米中の貿易戦争が回避できるのではとの観測から株が大きく買われましたが、対中国からの貿易赤字を何としても減らしたいトランプ大統領は、そう簡単には手綱を緩めません。トランプ政権は極めて重要な技術に対する中国からの投資を抜本的に制限する選択肢として、国際緊急経済権限法の発動を検討していると、ブルームバーグは事情に詳しい複数の関係者の話として伝えています。財務省が半導体や次世代高速通信5Gなど、中国企業からの投資を禁じる技術セクターを特定する作業に入っているというものです。ロス商務長官もFOXテレビのインタビューで「外国からの投資に制限が設けられる」と述べています。

 この報道を受けNY株式市場では再びリスク回避の動きが強まり株価は大きく値下がりしました。特に、ハイテク銘柄の多いナスダック指数は277ポイント安と、前日比2.9%を超える下げを記録しています。米中貿易問題では、李克強中国首相が「貿易戦争に勝者は存在しない」と発言するなど、この以上の関係悪化が避けられそうな状況でしたが、まだ先行きはかなり不透明のようです。

 ドル円は昨日のレンジ予想で105円90銭程度が上値のメドであることを書きましたが、偶然ですがそこを頂点に反落しています。テクニカルでは「1時間足」チャ-トの「200時間移動平均線」を、結局抜け切れなかったことになります。この上にも「4時間足」では幾つかのレジスタンスがあり、106円前後は戻りの重要なポイントと見られます。

 本日はNY株の大幅安と権利落ちで、日経の大幅安は避けられない印象です。株価の下落に、ドル円は105円台を維持できるかどうかが注目されますが、株式市場では本日から実質新年度入りとなります。新年度入りで新たな資金が株式に向かえば下げ幅も限定的となり、ドル円も底堅い動きになるかもしれません。

 ドル円は底堅い動きを見せ、105円90銭前後まで買われたものの、そこを頂点に反落。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)