FOMCでは予想通り利上げを決めたことで、ドル円は106円64銭前後まで上昇したが、利上げ回数見通しは維持されたことで106円を割りこむ。ユーロドルも1.22台半ばまで売られたものの反発。1.23台半ばまでユーロ高が進行。株式市場は反落。利上げ発表後ダウは250ドルほど上昇したが、その後マイナス圏に沈む。今後とも利上げが継続されるとの見方が重石に。主要3指数は揃って下落。債券相場は小幅に上昇。年内の利上げ回数予測が3回に維持されたことを好感、長期金利は2.883%台へと低下。金は反発。原油価格は中東情勢を手掛かりに大幅続伸。前日比1ドル63セント上昇し、約1カ月ぶりに65ドル台に乗せる。

2月中古住宅販売件数 → 554万件

ドル/円105.89 ~ 106.64

ユーロ/ドル1.2251 ~ 1.2350

ユーロ/円  130.31 ~ 131.06

NYダウ  -44.96 → 24,682.51ドル

GOLD  +9.60 →1,321.50ドル 

WTI  +1.63 → 65.71ドル  

米10年国債 +0.013 → 2.883%


本日の注目イベント

豪   豪2月雇用統計
独   独3月ifo景況感指数
独   独3月製造業PMI(速報値)
独   独3月サービス業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏3月サービス業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏3月総合PMI(速報値)
欧   ECB経済報告
英   英2月小売売上高
英   BOE金融政策発表
英   BOE議事録
米    新規失業保険申請件数
米   1月FHFA住宅価格指数
米   2月景気先行総合指数

 
 注目されたFOMCでは予想通り0.25%の利上げを決定し、FF金利の誘導目標は1.5%~1.75%としました。さらに注目された「ドットチャート」では、今年3回の利上げを予想するメンバーの数は15人中13人でした。昨年12月時点では16人中10人だったことを考えると、メンバーが金利軌道予想の傾斜を強めてきたことは理解できるものの、事前予想ほどタカ派的ではなかったことになります。そのためドル円は発表直後にはドルが買われ、106円64銭前後までドル高が進んだものの、その後は106円台を割り込むなど、依然としてレンジブレイクの展開には至っていません。

 声明では「経済見通しはこの数カ月に力強さを増した」と指摘し、「金融政策スタンスのさらなる漸進的な調整」を予想する文言を維持し、イエレン路線を踏襲した形になりました。政策発表後、パウエル議長は記者会見で「雇用市場は引き続き強く、景気拡大は続いている。インフレ率はFOMCの長期的な目標である2%に向かっているようだ」と述べています。ただ、トランプ政権の貿易政策が企業にとって懸念事項になっているとも指摘しています。

 今回の利上げ回数を巡っては当局者の間でも意見が分かれており、7人のメンバーが4回以上の利上げが適切と予測しているのに対し、8人は3回以下が適切だと見ていました。(ブルームバーグ)結局今回のFOMCでは事前予想されたほどタカ派的ではなかったことで、ドル円は上値を抜け切れないと同時に、105円台では底堅い動きを継続しています。FOMCという重要イベントを通過しても、レンジブレイクできないドル円です。ここしばらくは膠着状態が続き、材料としては再び「森友問題」と「トランプ大統領の通商政策」さらには、「米朝首脳会談の実現性とその内容」ということに絞られそうです。

 その中でも、早ければ本日にもトランプ大統領は中国による知的財産権侵害に対する制裁関税を発表する見通しと、ブルームバーグは伝えています。その規模は約500億ドル(約5兆3000億円)にものぼる予定で、対象品目も100種類を超えると見られていますが、アマゾンやウォルマ-トは、中国製品に対する大規模な制裁措置を講じれば、消費者物価上昇を招くほか、株式市場も打撃を受ける可能性があると警告しています。(ブルームバーグ)本日の予想レンジは引き続き105円50銭~106円50銭程度とみています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)