ドル円は「往って来い」の展開。米長期金利の上昇で106円30銭まで買われた後、株価が大幅安を記録したことで105円78銭まで売られ、106円前後で取引を終える。ユーロドルも膠着感が強まる。1.23を挟んでもみ合い、方向感も掴めず。株式市場は大幅反落。フェイスブックのユ-ザー情報漏えいなどでハイテク株が下げを牽引。ダウは335ドル下げ、ナスダックも137ポイント下落。債券は続落。FOMCではタカ派的な姿勢が強まるとの見方から売られ、長期金利も上昇。金は4日ぶりに反発し、原油は反落。

ドル/円105.78 ~ 106.30

ユーロ/ドル1.2285 ~ 1.2359

ユーロ/円  130.41 ~ 131.07

NYダウ  -335.60 → 24,610.91ドル

GOLD  +5.50 →1,317.80ドル 

WTI  -0.28 → 62.0ドル  

米10年国債 +0.011 → 2.855%

 
本日の注目イベント

豪   RBA議事録
独   独2月生産者物価指数
独   独3月ZEW景況感指数
欧   ユーロ圏3月消費者信頼感(速報値)
英   英2月生産者物価指数
英   英2月消費者物価指数


 ドル円は膠着感が強まってきました。106円を挟んだ取引が続き、上値の重さは確認されるものの、105円台半ば近くになるとドル買いも根強く、昨日の東京市場でも105円68銭前後までドル安が進んだものの、NYでは106円台に押し戻されています。

 昨日の東京タイムには日経平均株価が一時300円ほど下げたことで、ドル売りが強まり、105円台半ばまで下げましたが、その後は海外市場でドルが買い戻され、結局、これまでのレンジをさらにせばめる動きになっています。本日から始まるFOMCでは、米景気に対する強気な見方や、利上げスタンスもタカ派的になるとの見方が強まり、106円30銭近辺までドルが買われました。

 ドルの上値が重いという認識が強まっているものの、105円台でのドル売りはなかなか機能しない展開です。「森友問題」や「米国の保護貿易主義の高まり」、さらには「トランプ政権の専制的な人事」など、ドル安材料が多くあるなか、105円台前半から半ばでは底堅い動きが続いています。

 ワシントンポストは、トランプ大統領が中国への年間600億ドル(約6兆3600億円)の関税計画を23日までに発表する可能性があると伝えています。関税の対象は100品目を上回る可能性があり、トランプ大統領は中国企業が企業機密を盗んだり、米企業に引き渡しを強要したものだと主張していると報じています。(ブルームバーグ)先週、鉄鋼とアルミニウムの輸入関税をそれぞれ25%と10%に引き上げる措置に署名し、今週末には実施される予定です。今回の措置は、米国の貿易赤字の半分以上を占める中国に対する個別の制限措置になりますが、これに対して中国側がどのような対応を見せるのか注目されます。さらに、日本に対しても同様な政策が取られる可能性が高いとみられます。

 本日からFOMCが開催され、22日未明には政策金利の発表と、パウエル議長の会見が行われます。利上げはほぼ確実と見られていますが、注目はその後の議長会見と、メンバーによる政策金利の見通し(ドットチャート)です。昨年12月の見通しでは3回の利上げが見込まれていましたが、それが4回に上方修正されているかどうかがポイントの一つになります。

 FOMCは年に8回開催されますが、議長の会見があるのはその半分の4回です。これまで5回の利上げが実施されてきましたが、利上げを決めた会合は全て議長の会見がある会合です。仮に今年4回の利上げが見込まれるのであれば、今回も含め、議長会見のある全ての会合で利上げが決定されることになります。もっとも、今ワシントンでは年8回の全ての会合後に記者会見を行うべきだとの意見が多く出ているそうです。金融政策の透明性を高め、より柔軟にするために年8回の記者会見にすべきだとの意見です。

本日は昨日同様に、株価の動きに合わせてドル円も上下することになりそうです。レンジは105円50銭~106円50銭と、106円を挟んだもみ合いが予想されます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)