アスカネット <2438> (東マ)は遺影写真加工関連や写真集制作関連を主力としている。18年4月期減益予想だが、第3四半期累計が順調であり、通期予想に上振れ余地がありそうだ。注目のエアリアルイメージング(AI)事業は樹脂製プレート量産手法にメドが立ち、18年4月期中にサンプル出荷、19年4月期に月産1万個規模の量産体制確立を目指している。株価は調整一巡して出直りが期待される。
 
■写真加工関連を主力としてAI事業も育成
 
 葬儀社・写真館向け遺影写真合成・加工関連のメモリアルデザインサービス(MDS)事業、写真館・コンシューマー向けオリジナル写真集制作関連のパーソナルパブリッシングサービス(PPS)事業を主力として、空中結像技術を用いた新規事業のエアリアルイメージング(AI)事業も育成している。なお18年1月、AI事業のサービスブランドをASKA3D、プレート名をASKA3Dプレートに統一した。
 
 MDS事業は葬儀関連、PPS事業はウエディング・卒業・入学イベント関連などが主力市場である。景気変動の影響を受けにくい特性や、下期の構成比が高い季節特性もある。
 
 MDS事業では葬祭市場のIT化「葬Tech」を目指し、AI事業とのコラボ商品である「飛鳥焼香台」や、葬祭市場での豊富な顧客基盤を活用して葬儀社と喪主と会葬者を繋ぐサービス「tsunagoo」なども強化している。
 
 PPS事業は、プロフェッショナル写真家向け(BtoB)の「アスカブック」と、一般消費者向け(BtoC)「マイブック」を主力としている。またNTTドコモ <9437> 向けOEM供給もサービス浸透で規模が拡大している。
 
 AI事業のASKA3Dは、プレートだけで空中ディスプレイが可能となるシンプルな構造を特色として、サイネージ、車載、医療、操作パネル、飲食、アミューズメントなど多方面の業界・業種から注目されている。そして高い量産性と低コスト化を目指し、本格量産(ファブレス形態で製造して自社ブランドで販売)技術の確立に取り組んでいる。方向性としては低コスト供給が可能な樹脂製ASKA3Dプレートの量産手法にメドが立ち、18年4月期中にサンプル出荷、19年4月期に月産1万個規模の量産体制確立を目指している。
 
 また17年2月には、人工知能搭載ソーシャルロボット「unibo」を開発・製造・販売するユニロボットに出資して資本業務提携している。
 
■18年4月期はAI事業の費用増加で減益予想だが上振れ余地
 
 18年4月期の非連結業績予想は売上高が17年4月期比4.7%増の56億96百万円、営業利益が3.7%減の7億71百万円、経常利益が3.6%減の7億76百万円、純利益が5.5%減の5億41百万円としている。
 
 第3四半期累計は売上高が前年同期比9.9%増の44億29百万円、営業利益が7.0%減の6億04百万円、経常利益が6.4%減の6億11百万円、そして純利益が7.0%減の4億13百万円だった。
 
 AI事業で広告宣伝費、研究開発費、特許関連費用が増加したため前年同期比で減益だったが、計画に対しては売上面でPPS事業のOEM供給が好調に推移して計画超となり、利益も概ね計画水準だった。売上総利益率は51.7%で0.1ポイント上昇、販管費比率は38.1%で2.6ポイント上昇した。
 
 MDS事業は売上高が4.0%増の18億65百万円、営業利益が6.8%減の5億45百万円だった。売上面では遺影写真加工収入が計画をやや下回ったが、ハード機器が好調に推移し、AI事業とのコラボ商品である「飛鳥焼香台」も寄与した。利益面では人件費や発送配達費の増加で減益だった。
 
 PPS事業は売上高が13.0%増の24億77百万円、営業利益が22.0%増の6億02百万円だった。NTTドコモ向けOEM供給がサービス浸透で好調に推移し、稼働率上昇効果で大幅増益だった。
 
 AI事業は売上高が2.2倍の97百万円、営業利益が1億87百万円の赤字(前年同期は91百万円の赤字)だった。国内外の展示会出展のための広告宣伝費、研究開発費、特許申請費用などが増加した。
 
 通期のセグメント別売上高計画は、MDS事業が3.7%増の25億16百万円、PPS事業が2.3%増の30億20百万円、AI事業が2.6倍の1億60百万円としている。
 
 MDS事業では遺影写真加工収入の着実な積み上げや、AI事業とのコラボ商品である「飛鳥焼香台」など葬儀演出ツールの伸長を見込んでいる。また葬儀社と喪主と会葬者を繋ぐサービス「tsunagoo」のバージョンアップを予定している。PPS事業ではOEM供給の伸長を見込んでいる。AI事業では樹脂製ASKA3Dプレートの18年4月期中のサンプル出荷を目指している。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が77.8%、営業利益が78.3%、経常利益が78.7%、純利益が76.3%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準である。AI事業における広告宣伝費、研究開発費、特許関連費用の増加で減益予想だが、PPS事業のOEM供給が好調に推移して通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。
 
■株主優待制度は毎年4月末に実施
 
 株主優待制度は毎年4月30日現在の株主に対して、所有株式数に応じて自社サービス(マイブック)割引利用券を贈呈している。100株以上400株未満所有株主に対して1000円割引利用券1枚、400株以上2000株未満所有株主に対して1000円割引利用券2枚、2000株以上所有株主に対して1000円割引利用券3枚を贈呈する。
 
■株価は調整一巡して出直り期待
 
 株価は2月の直近安値圏1300円から切り返して調整一巡感を強めている。3月14日には1508円まで上伸した。
 
 3月14日の終値1507円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS32円31銭で算出)は47倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.7%近辺、前期実績PBR(前期実績BPS274円56銭で算出)は5.5倍近辺である。時価総額は約263億円である。
 
 週足チャートで見ると安値圏で下ヒゲを付け、13週移動平均線突破の動きを強めている。調整一巡して出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)