トルコリラ/円は今週5日に27.50円前後まで下落して史上最安値を更新した。トルコ・シリア国境における戦闘激化やトランプ米政権の保護主義への懸念に加え、トルコ2月消費者物価指数が10%台で高止まりした事もリラ売り材料となった。物価の上昇は利上げ期待に繋がるケースが多いが、トルコ中銀の場合はインフレが高止まりする中でもエルドアン大統領の意向(低金利志向)を汲んで利上げを見送るとの見方が根強い。このため、物価高への対応の遅れが警戒されてリラ売り材料となったと見られる。

 本日は、そのトルコ中銀が政策金利の発表を行う。ごく一部には政策金利のひとつである後期流動性貸出金利を小幅に引上げるとの予想もあるが、現状維持の予想が圧倒的多数を占めている。予想通りに現状維持を発表した場合、よほど(将来的な)引締めスタンスを強調しなければ、リラ安がさらに進む恐れもある。トルコ中銀としては、大統領への忖度と通貨の信任の板挟みで悩ましい局面かもしれない。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)