登録仮想通貨交換業者16社が合意して資金決済に関する法律第87条に規定する認定自主規制協会の認定取得をめざす新たな一般社団法人を設立する。3月2日、東京・内幸町で開催した記者発表会には、新協会の会長候補の奥山泰全氏(マネーパートナーズ代表取締役)と、副会長候補の加納裕三氏(bitFlyer代表取締役)が揃って登壇し、設立の趣旨を発表した。奥山氏は、新協会設立の意義を「認定自主規制協会となることで、規制に強制力が得られる。違反にはペナルティを課すことも可能になるので、認定を得ることの意味は重い。新協会で認定を取得し、利用者保護を徹底し、業界の健全な発展を図っていきたい」と語った。
 
 今回の新団体設立に合意したのは既存の登録仮想通貨交換業者である全16社。登録番号順に、マネーパートナース(関東・第00001号)、QUOINE(同2号)、bitFlyer(同3号)、ビットバンク(同4号)、SBIバーチャル・カレンシーズ(同5号)、GMOコイン(同6号)、ビットトレード(同7号)、BTCボックス(同8号)、ビットポイントジャパン(同9号)、DMM Bitcoin(同10号)、ビットアルゴ(同11号)、エフ・ティ・ティ(同12号)、BITOCEAN(同13号)、フィスコ仮想通貨取引所(近畿・00001号)、テックビューロ(同2号)、Xtheta(同3号)。
 
 新協会の名称、所在地、設立、および、認定申請時期などの詳細については未定。今後、定款の整理、登記手続き等に少なくとも1カ月くらいの日程が必要とした。また、設立総会で議決することとしながらも、現段階ではマネーパートナーズの奥山氏が会長、bitFlyerの加納氏が副会長を務める方針だという。
 
 現在、奥山氏は日本仮想通貨事業者協会の会長を務め、加納氏はブロックチェーン協会(JBA)の代表理事を務めている。既存の2団体は存続したまま、今回の新団体を新設する。奥山氏は、「新団体は、法律上の認定自主規制協会の認定を取得することをめざす協会として登録業者が一致団結して設立する協会。入会資格は、原則として金融庁に登録を認められた事業者のみとする。認定協会の役割として新設会社の認定支援を行うことと定められているため、現在のみなし業者、あるいは、申請を行う事業者も会員の対象とはなるが、いわゆる正会員は登録事業者に限る」と説明した。JBAには、登録事業者ではないシステム会社なども多数会員になっているが、それらの会員とは一線を画す。ただ、「技術的な面で、連携、協力はお願いしたい」(奥山氏)としていた。
 
 新協会は、優先的に取り組むべき課題として「『セキュリティ』『広告規制』などがある。セキュリティについては、業界全体として一段と高める必要があるという認識なので、コールドウォレット、ホットウォレット、マルチシグなどによる管理に加え、一定のセキュリティ水準を満たせない事業者は運営を認めないなど、認定自主規制協会として一定の基準を作っていきたい」(加納氏)と語った。
 
 今回の新協会の設立を急いだ背景には、今年1月に発生したコインチェック事件がある。ハッキングによって、仮想通貨が盗まれるという事態は、業界の信頼を揺るがす事態といえた。新協会に加盟している事業者には、取引の安全性などの面で、レキュリティレベルにおいて水準を示すルールを定めて、「会員である事業者は安心して取引ができるという信頼をいただけるようにしたい」(奥山氏)とし、それによって業界の発展を図っていく考えだ。(情報提供:モーニングスター社)(写真は、記者発表会に臨んだマネーパートナーズ代表の奥山泰全氏)