ドル円は107円台を割り込み、106円67銭前後まで下落。連日の株価の大幅安でリスクオフの姿勢が再び強まる。ユーロドルも売られ、約1カ月半ぶりに1.22を割り込む。1.2188までユーロ安が進み、対円でも130円05銭近辺まで下落する。株式市場は大幅に続落。長期金利がやや低下したにも関わらず利益確定の売りや、エネルギー株が下落を牽引した。ダウは380ドル下げ、値幅の大きい動きが続く。債券相場は小幅に上昇し、10年債利回りは2.86%台へ低下。金は小幅に下落。原油価格は在庫が予想以上に増えていたことで大幅に反落し61ドル台に。

10-12月GDP(改定値)        →  +2.5%

2月シカゴ購買部協会景気指数     →  61.9

1月中古住宅販売成約指数       →  -4.7%


ドル/円106.67~ 107.16

ユーロ/ドル1.2188 ~ 1.2229

ユーロ/円  130.05~ 130.89

NYダウ  -380.83 → 25,029.20ドル

GOLD  -0.70 →1,317.90ドル 

WTI  -1.37 → 61.64ドル  

米10年国債 -0.031 → 2.862%

 
本日の注目イベント

中   中国 2月財新製造業PMI
欧   ユーロ圏2月製造業PMI(改定値)
欧   ユーロ圏1月失業率
英   英2月製造業PMI
英   英1月消費者信用残高
米   1月個人所得
米   1月個人支出
米   1月PCEコアデフレータ
米   2月ISM製造業景況指数
米   2月自動車販売台数
米   新規失業保険申請件数
米   パウエル・FRB議長、上院銀行委員会で証言

 昨日の朝方には107円台半ばまで上昇したドル円は、朝10時に発表された中国のPMIが予想を下回ったことを「好機」と捉えたドル売りに押され、その後は終始上値の重い展開となりました。NY市場では長期金利は低下したものの、株価が前日の下げをさらに上回る380ドルほど下げたことで、ドル円も再び106円台半ばまでドル安が進んで来ました。

 足元の基本レンジは105-108円程度と予想していますが、市場関係者の多くが一段のドル安を予想している状況です。今夜も、パウエルFRB議長の証言が上院で行われますが、結局下院での景気に対する強気の発言が今回の株安につながったと言えます。ダウは2日間で680ドルも下落しています。パウエル議長がもう少し足元の金融市場の混乱を配慮した発言を行ってくれていたら、という気がしないでもありません。議会証言の前日まで3日間続伸した上昇分を、全て吐き出した格好です。

 一方債券相場はやや落ち着きを取り戻してきました。一時は3%の大台まで、わずか5bpの水準まで金利が高騰し、4年1カ月ぶりの高水準を記録しましたが、昨日は2.86%台まで低下しています。同時に、一時「瞬間50」を超えたVIX指数も、「20」を割り込んでおり、こちらも落ち着いてきました。

 株や債券市場ほど混乱はしていませんが、為替市場では両市場をにらんだ神経質な展開が続いています。今日もNYダウの大幅安と円高が重なり、日本株は軟調な展開が予想されます。そのため、ドル円も再び下値を探る展開が予想されます。NYでは106円67銭前後までドル安が進みましたが、本日はこの水準を下回り、どこまでドル安が進むかが焦点の一つです。ここでは「ドル安」という言葉を使いましたが、実態は「円高」が進行しているのが実情です。

 円はユーロやポンドに対しても強含んでおり、昨日はユーロ円が130円台割れ目前まで売られ、ポンド円も146円台まで下げ、ともに昨年9月以来の円高水準をつけています。投資家のリスクを回避する動きが現れていると考えられます。気になるのはドル円の買い持ち額の急増です。これまでも円高局面ではドルを買い下がることから、ドルロングが増える傾向にはありましたが、今朝の時点でのネット買い持ち額は約2年ぶりの高水準になっています。皆さんも目の前の取引画面で確認できますので、是非一度確認してみてください。ドルロングはいずれドルの下落要因になります。

 本日はドル円の下値がどこまであるのかが注目されます。今週月曜日には106円55銭をつけた後、反発していることから106円台半ばが、まず最初のサポートということになります。予想レンジとしては106円~107円20銭程度とみますが、今夜の議会証言でここ2日間の株価急落を意識した発言があるのかどうかにも注目しましょう。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)