三井住友トラスト・アセットマネジメントが設定・運用するインデックスファンドシリーズ「SMT インデックスシリーズ」がスタート以来10年で、純資産総額合計が2000億円を突破した。同シリーズは、2008年1月に国内で初めてインデックスファンドをシリーズ化したもので、その後、運用各社が低コストのインデックスファンドのシリーズ化で追随した。現在のシリーズ本数は29本を数え、新たにネット専用・ノーロードの「i-SMT」という姉妹シリーズもスタートした。今後の展望について、商品戦略企画部長の宇野直樹氏(写真:左)と、営業企画部長の菊池孝司氏(写真:右)に聞いた。

 「SMT インデックスシリーズ」は、純資産総額合計が1000億円を突破するまでは6年7カ月を要したが、2000億円突破までは3年5カ月で達した。他社も参入して低コストのインデックスファンドが市場で大きな勢力になってきたこと、また、今年1月から「つみたてNISA」がスタートし、インデックスファンドの認知度が高まったこともあるだろうが、市場のニーズに応えて積極的に商品ラインアップを拡充してきた、同社の商品戦略の効果も大きかったと考えられる。

 同シリーズは、国内、先進国の株式、債券、および、REITを個別に対象とする6本でスタート。その後、新興国の株式と債券をラインアップに加え、14年11月には「インデックスバランス・オープン」を追加。さらに、16年8月には連続増配企業に着目した「配当貴族指数」に連動するファンドを設定するなど「スマートベータ」(従来の市場全体の動きを表すのではなく、財務指標など特定の要素に基づいて選定した銘柄で構成された株価指数)を加え、17年11月には金(ゴールド)に投資するファンドも追加した。

 商品戦略企画部長の宇野氏は、「『SMT インデックスシリーズ』のコンセプトは、分かりやすい・始めやすい・続けやすいであり、高品質なインデックスファンドを個人投資家の皆さまにご提供することが、そもそもの始まりだった。市場の動きを表す通常のインデックスは、内外の株式・債券・REIT、そして、ゴールドと、おおむねカバーできているので、今後は、『配当貴族』に代表されるようなスマートベータに連動するファンドを中心に拡充を進めたい。今年10月には、高い資産運用ノウハウを持つ三井住友信託銀行の運用部門が当社に合流することで、ラインナップの充実も進めやすくなる。高品質のインデックス運用の果実をお届けすることで当社独自の強みを際立たせていきたい」と語る。

 一方、つみたてNISAなどによって一段と関心が高まった「低コスト」という点については、「TOPIX(東証株価指数)などコモディティー化したインデックスは、これからもネットを通じたお客様が増えることは自然の流れであり、コストを抑制した、ネット専用・ノーロードの『i-SMT』で補完していく。現在は4本の品ぞろえだが、こちらは『SMT インデックスシリーズ』とは別に品ぞろえを充実させたい」(宇野氏)としている。

 営業企画部長の菊池氏は、今年1月のシリーズ販売額ランキングのベスト10に「SMT 世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)」がランクインしたことに注目している。同ファンドは基本組入比率を世界のGDP総額の比率に応じて年1回見直す。1本のファンドで多くの国や通貨に分散投資ができるので、世界経済の成長をまるごと取り入れられるファンドといえ、「つみたてNISAによる長期・分散・積み立て投資にはぴったりの商品コンセプトになっている。『SMT インデックスシリーズ』の残高順位では『グローバル株式』や『新興国株式』など設定が古い伝統的なインデックスの残高が多いが、つみたてNISAの浸透によって、中長期に積み立てを継続するという考え方が広がれば『世界経済インデックス』など世界株式に広く分散投資するファンドのニーズも高まろう」と見通している。

 今年2月20日に新規設定した「SMT 日経アジア300インベスタブルインデックス・オープン」は、「日本を除くアジア10カ国・地域の主要企業に幅広く投資する新しいインデックスファンドであり、アジアの成長を運用に取り入れるツールとして注目していただきたい」と語った。(情報提供:モーニングスター社)