ドル円は107円台を維持できず反落。米長期金利の低下を材料にドル売りが優勢となり、106円60銭までドル安が進む。ユーロドルは上値が重く、1.2264近辺まで売られる。ユーロは対円でも131円台前半まで売られ、昨年11月以来のユーロ安を記録。

 株式市場は反発したものの、ハイテク銘柄の多いナスダックは8ポイント下落。ダウは164ドル上昇し、前日の下げ分を埋める。前日2.95%まで上昇した長期金利は低下。値ごろ感からの債券買いも入り、価格は上昇。金は小幅に続伸。原油価格は大幅に反発し、2週間ぶりに62ドル台に。

新規失業保険申請件    → 22.2万件
1月景気先行指標総合指数 → 1.0%


ドル/円   106.60 ~ 107.12
ユーロ/ドル 1.2264 ~ 1.2352
ユーロ/円  131.28 ~ 131.95
NYダウ   +164.70 → 24,962.48ドル
GOLD   +0.60   → 1,332.70ドル
WTI    +1.09   → 62.77ドル
米10年国債 -0.031  → 2.919%

本日の注目イベント

日  1月消費者物価指数
独  独10-12月期GDP(改定値)
欧  ユーロ圏1月消費者物価指数(改定値)
米  ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
加  カナダ1月消費者物価指数

 順調に回復して107円台で推移していたドル円は、結局108円手前を何度かテストしたものの抜けきれずに反落しています。107円を割り込み、NY市場では106円60銭前後までドル安が進みましたが、108円台乗せがかなわなかったことと米長期金利が低下したことが、下落の主因と思われます。NYダウは金利低下を好感して164ドルの上昇を見せましたが、為替は金利に反応する展開でした。

 株価や金利との連動が薄れているドル円ですが、ここ数日で見る限り連動性が戻ってきた印象もあります。そうだとすれば、先週末には105円台半ばまで急速にドル安が進みましたが、あのような極端なドル安は避けられるようにも思います。米長期金利はこの先も上昇圧力が強く、3%を超えると見ているからです。再び105円台までドル安が進む可能性は否定できませんが、そのスピードは先週のように「急落」することはないと思われます。

 今後の焦点は米長期金利の動きとともに、今年の利上げが何回行われるのかという点です。良好な米景気に減税やインフラ投資などの景気刺激策が講じられることで、市場の利上げ観測も、これまでの「せいぜい2回」といった見方から「3回あるいは4回」と、上方修正されている状況です。来週28日にはパウエルFRB議長の議会証言が予定されていますが、ここで議長がもう一段利上げペースが加速する方向性を示してくるのかどうかも注目されます。

 ダラス連銀のカプラン総裁は昨日の講演で「われわれはインフレに関して今年若干前進すると思うが、それは近年米国が目にした大幅上昇にはならないだろう」との見方を示しました。(ブルームバーグ)今回の金利上昇を引き金に混乱が続いている株式市場を意識した発言のようにも思えますが、米長期金利が3%を超えてくるのは時間の問題かと思います。

 106円台半ばまで下落してきたドル円は、「4時間足」の雲の下限まで落ちて来ました。ここをしっかりと割り込むと再び105円台が見えてくることにもなりますが、上述したように今回は一気に105円台半ばを試す展開ではないと予想しています。移動平均線を見ると、「4時間足」よりも足の長いチャートでは、最も長い「200日線」が上で、短い「52日線」が下に位置していることから、依然としてトレンドは下向きであると考えられます。そのため、まだドルの戻りを売るスタンスが優位かと思います。

 ユーロドルの上値がやや重くなってきました。1月に続き、今月16日にも1.25台までユーロ高が進みましたが、いずれも押し戻されており、ダブルトップの形状を見せています。1.22-1.25のレンジを形成していると見られますが、今週は来月に行われるイタリアの総選挙や独メルケル政権の不透明さが意識され、ECBによる金融政策の変更は忘れ去られた印象です。1.22を割り込むと、1.20を試す展開も予想されますが、それほど深押しはないと見ています。

 本日のドル円は106円20銭~107円20銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)