ドル売りの流れは止まらず、ドル円は106円04銭前後まで下落。引き続き株価やVIX指数の低下にも反応せず。ユーロドルでもドル安が続き、ユーロドルは2週間ぶりに1.25台を回復。再び1.25台半ばから上値の直近高値を抜けるかどうかが注目される。株式市場は5日続伸。先週までの大幅安を修正する動きが強まる中、まだ先行き不透明との声も多い。ダウは306ドル上昇し、この間の上げ幅は1300ドルを超える。債券相場は下落が一服。長期金利は2.90%台へと小幅に低下。金は反落し、原油は小幅に続伸。

新規失業保険申請件数         →  23.0万件

2月NY連銀製造業景気指数      →   13.10

1月生産者物価指数          →   +0.4%

2月フィラデルフィア連銀景況指数   →   25.8

1月鉱工業生産            →   -0.1%

1月設備稼働率            →   77.5%

2月NAHB住宅市場指数       →   72


ドル/円106.04~ 106.85

ユーロ/ドル1.2458 ~ 1.2510

ユーロ/円  132.52~ 133.14

NYダウ  +306.88 → 25,200.37ドル

GOLD  -2.70 →1,355.30ドル 

WTI +0.74→ 61.34ドル  

米10年国債 -0.006 → 2.908%

 
本日の注目イベント

英  英1月小売売上高
米  1月住宅着工件数
米  1月建設許可件数
米  2月ミシガン大学消費者マインド(速報値)

 日米ともに株価が上昇しても、米長期金利が上昇しても売られるドル円。やや投機的との印象はぬぐえませんが、ドル円は106円台に突入し、2月2日の雇用統計直後の高値からはわずか2週間で4円以上の円高が進んだことになります。市場のセンチメントが「円買い」に大きく傾いており、ドル円反発のきっかけが掴めないのが現実です。

 昨日1日の動きを見る限り「円高」というよりも、「ドル安」の側面が強いと思われます。ドル円は106円割れ目前までドル安が進み、ユーロドルも1.2510近辺までドル安が進んでいます。株価が上昇してもドルが上がらず、金利が上昇しても同じようにドル高には向かいません。おまけに、金利上昇は「ドル高要因」であるにも関わらず、米長期金利の上昇を「悪い金利上昇」との分析が出る始末。

 昨日は「恐怖指数」といわれる「VIX指数」も「19.13」前後まで低下し直近ピークの半分ほどに下がってきました。NYダウは5日続伸し、この間の上昇幅は1340ドルと、2月8日の1000ドルを超える下げを全て埋めた形になっています。そう考えると、「リスクオン」とはいかないまでも、「リスクオフ」が徐々に後退してきているのは鮮明です。この先まだドル安が進む可能性はありますが、今回のラリーの終焉は一旦は近いのではないかと感じています。

 昨日の当社のセミナーでも話題にしましたが、米長期金利とドル円との相関は昨年11月初めころから大きく崩れ「逆相関」の形状を示し始めました。米金利は上昇し、ドル円は下落したことから、ちょうどワニが口を大きく開けた格好になっています。このような状況は2014年10月ごろにもありました。日銀が追加緩和を決め、米経済指標も改善傾向をみせ、さらに世界的な低金利から行き場のない資金が、流動性が高く、しかも相対的に金利の高い米国債に大量に流れ込みました。金利が低下したにも関わらずドル高が進んだのです。今回の動きとは正反対でしたが、この流れは数カ月続いてた記憶しています。

 106円04銭まで売られ、106円割れはなんとか回避できたドル円ですが、なかなか反発のきっけが掴めません。多くの市場参加者が「ドルが戻れば、そこを売る」という姿勢を取っているからです。戻り売りの戦略が機能している間は、本格的なドルの戻りは望めないのかもしれません。本日はミシガン大学消費者マインドが注目されますが、市場のセンチメントを変えるほどのものではないでしょう。6日続伸のNY株の反落が気になるところです。レンジは105円50銭~106円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)