109円73銭まで買われていたドル円は、長期金利の上昇に端を発した株価の急落から108円58銭まで下落。再びNY株の下落にリスクオフの円買いが強まった。ユーロドルも緩やかに下落。ポジション解消のユーロ円売りもあり、1.2233までユーロ安が進む。

 株価の不安定さは止まらず。長期金利が2.88%まで上昇したことでダウは再び1000ドルを超える下げに。S&P500も大幅に下げ、「調整入り」したとの観測も。債券売りが止まらず10年債利回りは2.88%と、約4年ぶりの高水準を記録。金は5日ぶりに反発。原油価格は続落し61ドル台に。

新規失業保険申請件数 → 22.1万件

ドル/円   108.58 ~ 109.73
ユーロ/ドル 1.2233 ~ 1.2295
ユーロ/円  132.94 ~ 134.65
NYダウ   -1032.89 → 23,860.46ドル
GOLD   +4.40    → 1,319.00ドル
WTI    -0.64    → 61.15ドル
米10年国債 +0.013   → 2.835%

本日の注目イベント

豪  RBA四半期金融政策報告
日  1月マネーストック
中  中国 1月消費者物価指数
中  中国 1月生産者物価指数
英  英12月鉱工業生産
英  英12月貿易収支
英  英10月鉱工業生産
加  カナダ1月失業率

 米国株が再び大きな下落に見舞われています。発端はこれも、言うまでもなく米長期金利の上昇でした。国債の増発が避けられない状況になってきたことを背景に、10年債はさらに売られ、長期金利は一時2.88%台まで急上昇しました。金利上昇を嫌気した株式市場は大きく売り込まれ、ダウはこの日の安値引けとなる1032ドル安となり、他の主要指数も軒並み大幅下落で取引を終えました。

 前日500ドルを超える反発を見せ、最悪期は脱したかに思えましたが、「リスクパリティー取引」が活発になり、下げが下げを呼ぶ「負の連鎖」からは脱し切れていないということでしょう。ダウの引け値は2万3860ドルとなり、この水準は昨年11月下旬の水準に戻っています。

 株式や債券の動きに比べ為替の動きは神経質ではありますが、まだレンジ内で上下しています。昨日も109円73銭まで上昇していましたが、株価の急落から108円58銭前後まで売られ、ここ1週間はほぼ同じ軌道を描いています。
 ドル円はレンジ内での動きですが、ユーロ円などのクロス円が、ここでもポジションの解消が進んでいることからドル円の上値を抑える状況が続いていると見られます。ユーロ円は昨日133円を割り込み、約1カ月ぶりのユーロ安水準を記録しておりクロス円全般が下落している状況です。

 ドル円は米長期金利の上昇が「緩衝材」になっていることもあり、108円台は維持されています。米長期金利が上昇したことで、日米金利差の拡大に着目した本邦から外債投資も増えてくるという見方もあるようですが、「日足チャート」では依然として雲の下で推移しており、雲抜けには時間を要することがうかがえます。ただそれでも「MACD」ではドル反発の気配も残したままです。本日は再び日本株に売り圧力が増してくるものと思われます。シカゴ先物では700円ほど下げており、相当な下げが見込まれます。2万1000円が節目であると考えますが、好調な企業業績と既に高値から10%以上下げていることから、下落幅はそれほど拡大しないという見方もあるようですが、どうでしょう。

 株価次第では108円台半ばを試すことになろうかと思われますが、この際先月26日に記録した108円28銭が一つの目安になります。最悪のシナリオを想定すれば、本日日経平均株価が再び1000円前後下げ、その影響から今夜のNY株が一段と下げるケースです。もっとも、そのような状況になれば3月利上げの可能性は急速に後退することになるはずです。またその時はドル円の108円割れは避けられないものと思われ、昨年9月8日以来の107円台もあり得るのではないかと予想します。

 本日のレンジは108円~109円20銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)