ドル円は米長期金利の上昇と政府機関閉鎖が回避されるとの見通しから109円70銭まで上昇。その後は株価が上昇幅を縮小したことで下落し、109円30銭前後で引ける。ユーロドルはドイツ連立政権樹立の見通しがたったものの、人事を巡る不透明さから軟調な展開。一時は1.2246まで売られ、約2週間ぶりのユーロ安を示現。株式市場は上昇したものの、金利が引き続き上昇したことから上げ幅を失う。ダウは前日比19ドル安で取引を終える。債券相場は続落。10年債入札が不調であったことで売られ、長期金利は一時2.86%台まで上昇する場面も。金と原油は4日続落。ともに持ち高の解消売りが主因と見られる。

12月消費者信用残高 →  184.77億ドル

ドル/円109.12~ 109.70

ユーロ/ドル1.2246 ~ 1.2346

ユーロ/円  133.82~ 134.90

NYダウ  -19.42 → 24,893.35ドル

GOLD  -14.90 →1,314.60ドル 

WTI  -1.60→ 61.79ドル  

米10年国債 +0.032 → 2.834%

 
本日の注目イベント

日  1月景気ウオッチャー調査
日  12月国際収支
中  中国 1月貿易収支
中  中国 10-12経常易収支
独  独12月貿易収支
欧  ECB経済報告
英  BOE金融政策発表
英  BOE四半期インフレ報告
米  新規失業保険申請件数
米  米暫定予算期限切れ
米  ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米  カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
米  ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
加  カナダ1月住宅着工件数


 日米共に株価の乱高下が収まらず不安定な相場が続いており、その動きに沿ってドル円も上下に振れています。昨日日経平均株価は一時750円ほど上昇し、ドル円も109円70銭を超える場面があったものの、引けでは大きく上昇幅を縮め、結局前日比35円高と、ほぼ上げ幅を吐き出しました。ドル円も109円を割り込み、108円90銭前後まで売られています。

 しかしNYでは109円台で推移していたものの、米上院主導部が2年間の予算合意を発表したことで、政府機関の閉鎖を回避できる見通しがたったことでドルが買われ、109円70銭まで上昇。結局「往って来い」の相場になっています。不安定な動きを続けるNYダウは一時200ドルを超える上昇後、大引けではマイナスに沈み、この不安定さはしばらく続きそうです。それでも一時は「50超え」まで上昇したVIX指数(恐怖指数)は足元では「21前後」まで低下してきており、ここを見る限り混乱のピークは過ぎた印象はあります。

 株価と共に注目された米10年債利回りは2.86%まで上昇し、債券価格が下落しています。NYダウが最後の15分間で大きく値下がりしたのも、この影響かと思われます。足元の株価の大幅下落に対して昨日は要人発言もありました。

 ダドリーNY連銀総裁は「株式市場は極めて低いボラティリティーで非常に長い期間、並外れた上昇を見せていた。株式相場が数日前より少し下げているという理由だけで、私の見通しは変わっていない。1年前の水準をなお大幅に上回っている」と語り、経済の先行きに影響はないとの見方を示しました。(ブルームバーグ)また、トランプ大統領もツイッターで「昔は良いニュースが伝われば、株式市場は上がったものだ。現在は、良いニュースが伝わると株式市場が下がる」と指摘し「間違いだ。米経済についてこれほど多くの良いニュースがあるのに!」と主張しています。(ブルームバーグ)

 ドル円は目まぐるしく動く株価の動きに左右されています。基本的なレンジである108-111円の中で推移しているとはいえ、なかなか方向感が定まりません。これまでの動きとはやや異なり、株価の動きには大きく影響され、米長期金利にも連動する格好になってきました。NY連銀やシカゴ連銀総裁は、ともに良好な米景気の先行き見通しを維持しており、一時期より低下したとはいえ、3月のFOMCでの利上げ確率は70%程度です。個人的には、NY株式がここからよほどの調整を見せない限り、3月利上げは実施されると予想していますが、問題はその後の利上げスタンスです。先週末の雇用統計直後には、今年の利上げ回数が4回どころか、5回という見方まで出回ったようです。パウエルFRBはそのあたりは慎重に政策を推し進めると予想していますが、株価がどこで落ち着きを見せるのかが目下の最大の懸念材料です。ダウが1000ドルを超える乱高下を見せた最悪期は脱したと思われますが、まだ予断は許しません。本日も株価の動向に注意しながら、レンジは108円70銭~109円90銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)