ドル円は欧州時間に109円75銭まで買われたが、NYでは一旦下押しする場面もあったが、109円40銭近辺で取引を終える。ユーロドルは続伸。製造業PMIが高水準だったことを受け、1.2522までユーロ高が進む。ユーロは対円でも136円96銭まで買われ、2015年9月以来の水準を記録。株式市場は続伸。ダウは一時150ドルを超える上昇を見せたが長期金利の大幅な上昇に上げ幅を縮小。結局前日比37ドル高で終え、ナスダックはマイナス圏に沈む。債券相場は大幅に続落し、長期金利は2.78%台へと急上昇。金と原油価格はともに反発。

新規失業保険申請件数     →  23.0万件

1月ISM製造業景況指数    →  59.1

ドル/円109.23 ~ 109.69

ユーロ/ドル1.2437 ~ 1.2522

ユーロ/円  135.97~ 136.96

NYダウ  +37.32 → 26,186.71ドル

GOLD  +4.80 →1,347.90ドル 

WTI  +1.07 → 65.80ドル  

米10年国債 +0.077 → 2.782%

 
本日の注目イベント

欧  ユーロ圏12月生産者物価指数
米  1月雇用統計
米  1月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
米  ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
米  企業決算 → エクソン、シェブロン、スプリント

 前日、今年に入って最大の下げ幅を記録した日経平均株価が昨日は、その下げ幅を上回る387円高と急騰したことで、ドル円も109円台半ばを超え、欧州市場では109円75銭前後までドル高が進んでいます。このレベルは先月26日にも記録し「目先の天井」をつけて反落した水準だったこともあり、その後109円台前半まで押し戻されましたが、このところ市場では支配的だった「とにかくドルの戻りを売っておけばいい」という見方はやや後退したと見られます。

 特に昨日の動きは「ドル高」というよりも「円の全面安」の側面が強く、ユーロ円は一時137円に届く水準まで「ユーロ買い円売り」が進み、2015年9月以来の高水準を記録しました。このほかにもポンド円は156円台に乗せ、こちらも2016年6月以来のポンド高水準です。

 背景は、ユーロ圏では政策金利を現行の水準に据え置く期間について、ECBはより明確なシグナルを投資家に送るべきだとの意見が一部当局者の中でも高まってきたと、ブルームバーグは報じています。景気回復を理由に、早めに政策変更のフォワードガイダンスに踏み切るべきだとの声が高まっているということです。またポンドについても5月には0.25%の利上げを実施するのではないかとの見方が強まっています。

 今週のFOMCで政策金利据え置きを決めたFRBでも、3月の会合での利上げ確率は直近では93%まで上昇しています。市場では、「3月利上げはほぼ間違いない」と予想しているということです。一方、出口戦略への一歩を踏み出したのではないかとの疑念が浮上している日銀は、その疑念を払拭しようと躍起になっており、ようやく市場もやや落ち着きを取り戻して来たようにも思えます。結局、中銀の金融政策の方向性の違いに再び市場が着目しはじめたのではないかと考えています。

 ドル円は109円75銭まで上昇したことで「1時間足」では雲抜けと、重要な移動平均線抜けを完成させていますが、その上の「4時間足」ではまだ雲の中に入ったままです。この雲を上抜けするには110円台に乗せる必要がありますが、今夜の雇用統計次第というところです。ただ基本となる「日足」ではまだ雲抜けは遠く、ここから上昇するとしても日足のトレンド転換にはまだ時間がかかることを示唆しているようです。注目の「平均時給」は前年比で2.6%と予想されていますが、これが上振れすれば110円台テストもあるかもしれません。レンジはワイドに、108円60銭~110円10銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)