ドル円は111円台から反落。米政府機関閉鎖回避への見通しが立たなかったことを材料に、110円69銭までドル安が進行。ただ長期金利が上昇したことでドルの下値は限られ、111円台に戻して引ける。ユーロドルは1.23台がやや重くなる中、1.22台半ばを挟んだもみ合い。

 株式市場は前日の大幅高から一服。利益確定の売りが勝りダウは97ドル安。他の主要株価指数も揃って反落。債券相場は続落し、長期金利は昨年3月以来となる2.62%台まで急騰。金、原油価格はともに反落。

12月住宅着工件数        → 119.2万件
12月建設許可件数        → 130.2万件
新規失業保険申請件数       → 22.0万件
1月フィラデルフィア連銀景況指数 → 22.2

ドル/円    110.69 ~ 111.26
ユーロ/ドル  1.2220 ~ 1.2265
ユーロ/円   135.56 ~ 136.17
NYダウ   -97.84 → 26,017.81ドル
GOLD   -12.00 → 1,327.20ドル
WTI    -0.02  → 63.95ドル
米10年国債 +0.035 → 2.626%

 本日の注目イベント

独   独12月生産者物価指数
英   英12月小売売上高
米   1月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
米   暫定予算期限切れ

 ドル円は昨日の東京タイムでは朝方の株高を好感し、111円48銭まで買われましたが、午後には日経平均株価がマイナスに沈むと軟調な展開となり、NY市場では再び111円を割り込んでいます。投資家は、米政府機関の閉鎖を回避する暫定予算案の行方が不透明になったことでドルを売る動きを加速させ、この日の最安値である110円69銭前後までドル安が進みました。

 暫定予算案は、1カ月の短期的な政府資金を供与する法案への支持が不足していることから、上院共和党議員の数人は5日間のみの資金を賄う案を推し進めているようです。(ブルームバーグ)ドル円は結局111円台を回復して取引を終えていますが、昨日の動きを見る限り、まだ113円台への戻りは簡単ではないような印象です。特に昨日は米長期金利の上昇という「好材料」があったにも関わらず、水準を切り下げたことで、ドルの上昇期待が後退させられた格好です。

 米10年債は昨日も売られ長期金利は上昇しています。通常、リスク資産の株が買われれば、安全資産の債券は売られる場合が多く見られますが、昨日は株が売られたにも関わらず債券も売られています。明確な理由が見つからない中、ブルームバーグは「アップルが国外に滞留させている巨額の資金を本国に戻すのに伴い380億ドル(約4兆2000億円)の税金支払いを見込んでいると発表したことで、同社がこの税支払いのため米国債を一部売却する可能性があるとの見方も米債券相場には重しとなった」と報じています。

 真相はわかりませんが、今朝の新聞でも2017年末に決まった法人税減税を受け、アップルは米国内で300億ドル(約3兆3000億円)の投資をすること表明しています。その他、ライアン下院議長は「賞与や賃上げ、米国内投資といった施策を発表した企業は160社を超す」と述べています。AT&Tは20万人の従業員に1000ドル(約11万円)のボーナスを支給すると発表しており、通信大手のコムキャストも同額を10万人以上に支給するとしています。このように海外で稼いで溜め込んだ資金を米国内に戻す「レパトリ」の動きも、今後の為替相場に影響を与える可能性があります。

 米長期金利が「2.6%の壁」を超えてきました。この水準は昨年3月半ば以来のこととなります。この時のドル円の水準は115円前後で推移しており、ドル円は金利高に素直に反応していました。金利が同水準を回復したのに、足元のドル円は111円前後で、4円のギャップができたことになります。ドル円が株価の動きに連動しなくなったことは、昨年10月辺りから見られるようになりましたが、足元では金利との相関関係も薄れてきました。なかなか明確な理由が見つかりませんが、一つには昨年からの日銀の金融スタンスへの不透明感が挙げられると思われます。米金利が上昇しても、円の金利が上昇すれば日米金利差はそれほど拡大しないことになるからです。

 本日の予想レンジは110円60銭~111円60銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)