ドル円は朝方、株価の上昇に110円台後半まで買われたが、長期金利の低下や、上昇していた株価がマイナスに転じたことで110円25銭まで売られる。ユーロドルの上昇も円買いにつながった。ユーロドルは1.22を割りこむ場面もあったが、バイトマン・ドイツ連銀総裁のタカ派的な発言を材料に1.2281前後までユーロ高が進む。

 株式市場は大幅な上昇から始まり、ダウは一時2万6000ドルの大台に乗せたが、その後利益確定の売りなどに押され、引け値では10ドル安。軟調な経済指標や政府機関閉鎖懸念なども材料視された。債券相場は小幅に反発。株安もあり、値ごろ感からの買いも入った。長期金利は2.53%台へと低下。金は下落。原油価格も7日ぶりに下落する。

1月NY連銀製造業景気指数 → 17.70

ドル/円   110.25 ~ 110.88
ユーロ/ドル 1.2196 ~ 1.2281
ユーロ/円  134.97 ~ 135.70
NYダウ   -10.33 → 25,792.86ドル
GOLD   +2.20  → 1,337.10ドル
WTI    -0.57  → 63.73ドル
米10年国債 -0.007 → 2.539%

 本日の注目イベント

欧   ユーロ圏12月消費者物価指数(改定値)
米   12月鉱工業生産
米   12月設備稼働率
米   1月NAHB住宅市場指数
米   ベージュブック(地区連銀経済報告)
米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米   メスター・クリーブランド連銀総裁講演
米   企業決算 →バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン、アルコア
加   カナダ中銀政策金利発表

 昨日の東京タイムでは株価がジリ高となり、200円を超える上昇を見せたことからドルが買われ、111円目前までドル高が進みました。110円割れを回避できたことで、一旦下げ止まったとの感触もあり、ドルを買い戻す動きが強まりました。ただ海外市場では依然としてドルの上値は重く、NY市場では長期金利の低下や、一時300ドルに迫る上昇を見せていたダウが下げに転じたこともあり、110円25銭までドル安が進み、前日のドル安水準を若干下回る展開でした。

 引け値では110円台半ばまで戻して取引を終えていますが、ユーロドルが強含んでいることも、ドルの戻りを売るスタンスが継続されている印象です。ユーロドルは昨日欧州で、1.2116前後まで売られる場面もありました。

 ドイツ誌がベルリンの社会民主党がメルケル陣営との連立の正式協議入りを否決したと報じたことが材料視されました。一方でドイツ連銀のバイトマン総裁は、2018年に量的緩和は終了するかとの質問に対して、「現在の展望からは適切だと考える」と答えていました。また同時に、来年半ばより前に利上げをしないとのアナリストの見方は妥当だと述べ、市場が予想している、ECBは9月に債券購入を停止し、翌年のどこかで利上げに踏み切る考えを示唆するのではないかとの見方に一致しています。

 年明けから続いているドル安の流れは変わっていないようです。ドル円は「一歩前進、二歩後退」の動きになっており、短期的なトレンドを見る「1時間足」では、「雲」の下落に合わせるように右肩下がりの動きになっています。若干ドルが戻す場面があっても、「雲の下限や、雲そのもの」に上昇を抑えられている形状を見せています。先ずは、この雲を上抜けする必要がありますが、現在その「雲の上限」は111円前後に位置しています。従って、111円台を明確に超えられるかどうかがドル反転の兆しと見ることができそうです。

 一方下値のメドは、やはり110円という心理的な節目でしょう。ここを割り込むと、再びストップロスのドル売りも予想され、下落に拍車がかかることも考えられます。そして注目しているのは「週足の雲の下限」です。現在109円10銭前後にありますが、ここを割り込むと下落トレンドが定着する事も予想されるからです。

 本日のレンジは110円~111円程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)