ドル円は日銀が買いオペの減額を行ったことでドルの上値が重く、112円台半ばを中心にもみ合い。112円36銭まで売られたが、米長期金利が急騰したことで下値も限られた。ユーロドルが続落。ユーロ円の売りが活発となり、ユーロドルも利益確定の売りに押され、1.1916前後まで下落。

 株式市場は続伸し、3指数ともに最高値を更新。S&P500は6日続伸し、連日の最高値更新を記録。債券は長期債が大幅に下落。著名な運用者のビル・グロス氏が「債券は弱気相場に入った」との宣言も響き、長期金利は2.54%台と、約9カ月ぶりの高水準に。金は続落。原油価格は米景気の拡大を手掛かりに続伸し、約3年ぶりとなる63ドル台まで上昇。

ドル/円    112.36 ~ 112.78
ユーロ/ドル  1.1916 ~ 1.1939
ユーロ/円   134.05 ~ 134.50
NYダウ   +102.80 → 25,385.80ドル
GOLD   -6.70 → 1,313.70ドル
WTI    +1.23 → 62.96ドル
米10年国債 +0.069 → 2.549%

本日の注目イベント

中   中国 12月消費者物価指数
中   中国 12月生産者物価指数
英   英11月鉱工業生産
英   英11月貿易収支
米   12月輸入物価指数
米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米   ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
加   カナダ11月建設許可件数

 昨日の市場の「主役」は日銀だったようで、昨年の「リバーサルレート」以来、市場は日銀の次の一手にかなり注目しています。昨日の昼前、特段のニュースもない中ドル円は113円台前半から112円台半ばまで一気に60銭ほど急落しました。日銀が買いオペを減額したことで、出口への布石だといった思惑から円が急騰し、112円50銭前後まで円高が進みました。

 これは通常の公開市場操作でしたが、買い入れ額を減額すると通知されたことで、金融政策変更の動きだとの見方が広がり、ドル売り円買いが強まりました。この流れは海外市場へも引き継がれ、ドルの上値が重い展開となっています。個人的には、この流れからもう少し円高が進むのではと予想していましたが、112円36銭前後で下げ止まっています。円買いが限定的だったのは、米長期金利が急騰したことによります。米債券市場では大量の新規発行が控えており、需給関係が不安定になっているところに、著名な債券運用者であるビル・グロス氏が「債券の弱気相場が確認された」とツイッターでコメントしたことで価格が急落しました。(ブルームバーグ)

 米長期金利は前日比7bpほど上昇し、約9カ月ぶりに2.54%台に乗せています。仮にグロス氏の「ご託宣」が正しいとすれば、ようやく米金利の動きも活発になり、米金利のイールドカーブ(利回り曲線)もスティープ化することになります。金融機関の収益に好影響を与えるとともに、米金利との相関度の高いドル円は上昇することが予想されます。

 昨日の日銀の買いオペ額の減額は、出口戦略を意図したものではないとは思いますが、昨年以来これまでになかった動きがあるのも事実で、今後とも日銀ウォッチャーにとって目が離せない日々が続きそうです。同時に今年は、日銀決定会合とその後の総裁の記者会見が注目されることになりそうです。今後日銀がどう動くかが、今年1年を通じたテーマになると思われます。

 米国株が引き続き上昇しており、これに呼応するように日本株も息を吹き返しています。本日も日本株の上昇が見込まれ、個人的には「高所恐怖症」が頭をもたげて来ました。「上がるから買う、買うから上がる」という、バブル期にはやった言葉が思い出されます。

 本日のレンジは112円30銭~113円10銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)