ドル円は欧州時間に113円63銭前後まで買われたが、NYではGDP確定値が下方修正されるなど、経済指標に反応しドル売りが優性に。113円28銭まで売られたが下値の方も限定的だった。ユーロドルは1.18台半ばから後半でもみ合い、前日の1.19台には届かず。

 株式市場は3日ぶりに反発。エネルギーや金融セクターが買われ、ダウは55ドル高。S&P500は2ポイント下落。債券市場は6営業日ぶりに反発。長期金利は2.47%台へと低下。金はほぼ変わらず。原油は3日続伸。

7-9月GDP(確定値)      →+3.2%
新規失業保険申請件数        →24.5万件
10月FHFA住宅価格指数     →+0.5%
12月フィラデルフィア連銀景況指数 →26.2
11月景気先行指標総合指数     →+0.4%

ドル/円    113.28 ~ 113.60
ユーロ/ドル  1.1849 ~ 1.1879
ユーロ/円   134.45 ~ 134.71
NYダウ    +55.64 → 24,782.29
GOLD   +1.00 → 1,270.60ドル
WTI    +0.27 → 58.36ドル
米10年国債 -0.018 → 2.479%

本日の注目イベント

欧  仏7-9月期GDP(確定値)
英  英7-9月期GDP(確定値)
英  英7-9月期経常収支
米  11月個人所得
米  11月個人支出
米  11月PCEコアデフレータ
米  11月耐久財受注
米  11月新築住宅販売件数
米  12月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
米  債券市場短縮取引
加  カナダ10月GDP

 普段はほとんど注目されない日銀金融政策決定会合ですが、昨日は会合後の黒田総裁の記者会見に注目が集まっていました。先月の講演で「リバーサルレート」に言及し、行き過ぎた低金利が金融仲介機能を阻害し、緩和効果をそぐ可能性に触れたことで、「マイナス金利政策変更のメッセージ」ではないかとの見方が市場に広がっていたからです。

 「リバーサルレートの学術的な分析を取り上げたからといって、昨年9月以来の長短金利操作付き量的・質的金融緩和について、何か見直しや変更が必要だという事は全く意味しない」と語り、市場の先読みを明確に否定しました。この会合では現行の金融政策の枠組みの維持を8対1の賛成多数で決定しています。前回同様、審議委員の一人がさらなる追加緩和を講じるよう反対しています。(ブルームバーグ)

 この会見を受けてドル円は欧州市場では緩やかに上昇し、一時は113円64銭近辺までドル高が進みましたが、NYでは上値を追う勢いもなく、小幅に押し戻されています。税制改革法案が成立し、10年で1兆5000億ドル(約170兆円)の減税が実施されることになりますが、後はトランプ大統領の署名を待つばかりです。

 減税効果と、折からの株高による資産効果を考えると、2018年も個人消費を支えに米景気がさらに拡大することも十分考えられます。GDPの7割を個人消費が占める米国です。その影響を過小評価してはならないと考えます。日米欧では「頭一つ」抜け出ている米景気ですが、来年はさらに景気拡大が続き、「頭二つ」抜け出ると予想しています。

 ドル円は再び先週失敗した「日足の雲の上限」をテストしており、現時点では「壁」になりつつあります。ただこのまま113円台を維持しておれば、雲の形も徐々に右肩下がりとなっていることで「雲抜け」も完成する可能性があります。仮に抜けても「抜け方」がよくないため、そこから一段の上昇を見せるかどうかは不透明です。ここは慎重に見極めるべきでしょう。

 来週はクリスマスで、市場参加者も徐々に減るものと思われます。本日はPCEコアデフレータなど、比較的重要な経済指標がでます。ある程度の値動きがあるかもしれません。

 レンジは112円80銭~113円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)