112円台前半で推移していたドル円は、税制改革法案の成立見通しが強まり上昇。112円74銭までドル高が進み、高値圏で越週。ユーロドルは1.18台を回復したが維持できず小幅に反落。1.17台半ばまで売られ、膠着感を強める。

 株式市場は反発。税制改革法案通過の鍵を握る共和党上院の2人の議員が賛成に回ったことで、法案成立の見通しが高まった。株式市場はこれを好感し、主要3指数は揃って最高値を更新。債券相場は変わらず。やや売りが優勢となり長期金利は小幅に上昇。金、原油はともに上昇。

12月NY連銀製造業景気指数 → 18.00
11月鉱工業生産        → +0.2%
11月設備稼動率       → 77.1%

ドル/円   112.15 ~ 112.74
ユーロ/ドル 1.1749 ~ 1.1809
ユーロ/円   132.30 ~ 132.73
NYダウ   +143.08→24,651.74
GOLD   +0.40→1,257.50ドル
WTI    +0.32→57.36
米10年国債 +0.005→2.353%

本日の注目イベント

日   11月貿易収支
欧   ユーロ圏11月消費者物価指数(改定値)
米   12月NAHB住宅市場指数

 ドル円は112円台で推移しているものの、底堅い動きを見せています。先週末のNY市場では、112円台前半までドル売りが進む場面もありましたが、税制改革法案成立の見通しが立ったことでドルが上昇し、112円台後半まで買われ、株式市場でもダウなど、3主要指数が揃って最高値を更新しました。

 法人税は2018年から21%に引き下げることが決まり、また2025年までの時限措置として、個人所得税の引き下げや、住宅ローン利子控除の修正も盛り込まれました。共和党内の一部の反対議員も賛成に回ったことで法案成立の公算が高まり、市場に好影響を与えました。ホワイトハウスのサンダース報道官は、「この法案は税率を引き下げるほか、ねじ曲げられ重荷となった税制を簡素化し、オバマケアの個人保険加入義務として知られる低所得・中間層家計への誤った課税を廃止する。これにより米経済成長と賃金上昇、競争力向上が促されるだろう」とのコメントを発表しています。(ブルームバーグ)同法案は下院では19日に、上院も週半ばには採決を行う予定となっており、早ければ20日にも大統領が署名する可能性もあります。

 一時は成立が危ぶまれた税制改革法案で、税率も当初トランプ大統領が公言していた15%ではなくなったものの、これで何とか成立の見通しがたってきました。これにより、次の関心はもう一つの柱であるインフラ投資がいつ、どの程度の規模で実施の見通しがたつのかに移ってきました。インフラ投資がより具体化すれば国債の需給にも影響を与え、長期金利の上昇圧力になり、ひいてはドル円の支援材料にもなるだろうと思われます。

 今週はそれほど重要な経済指標の発表もなく、週末には一気にクリスマスモードに入ってくると思われます。それでも週末に、11月のPCEコアデフレータの発表があり、この結果が来年の利上げ回数観測に影響を与えることになります。本日のドル円は上値を試す展開を予想していますが、113円に乗せることが出来るかどうかに注目しています。

 レンジは特段の材料が出ない限り、112円10銭~113円10銭といったところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)