ドル円はFOMC政策発表を受けて下落。長期金利が急低下したこともあり、112円46銭前後までドル安が進行。ユーロドルは急進。1.17台前半から買われ、約1週間ぶりに1.18台前半までユーロ高が進む。株式市場はまちまちながらダウは80ドル上昇し、5日続伸。今後も利上げペースが緩やかなものになるとの見方が株価を支えた。S&P500は前日とほぼ変わらず。FOMCの金利予測に変更がなかったことで債券相場は急上昇。長期金利は2.34%台へ低下。ドルが売られたことで金は5日ぶりに反発。原油価格は続落。

11月消費者物価指数  →  +0.4%

ドル/円112.46 ~ 113.38

ユーロ/ドル1.1729 ~ 1.1832

ユーロ/円  132.82~ 133.17

NYダウ   +80.63 → 24,585.43

GOLD   +6.90 →1,248.60ドル 

WTI   -0.54  → 56.60  

米10年国債 -0.057  → 2.344     %

 
本日の注目イベント

豪  豪11月雇用統計
日  10月鉱工業生産(確定値)
中  中国 12月小売売上高
中  中国 12月工業生産
独  独12月製造業PMI(速報値)
独  独12月サービス業PMI(速報値)
英  BOE政策金利発表
英  BOE議事録
欧  ECB政策金利発表
欧  ドラギ・ECB総裁記者会見
欧  ユーロ圏12月総合PMI(速報値)
欧  ユーロ圏12月製造業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏12月サービス業PMI(速報値)
欧  IEA月報
米  新規失業保険申請件数
米  11月小売売上高


 今朝方4時に発表されたFOMCでは、市場予想通り政策金利誘導目標を0.25%引き上げ、1.25%-1.50%のレンジに決めました。また2018年については経済成長予想を上方修正したものの、3回の利上げ予測に変化はありませんでした。(ブルームバーグ)ただ声明文では労働市場の改善ペースが鈍化することを示唆したことで、ドルが大きく売られ、ドル円は112円台半ばまで下落し、ユーロドルも1.18台前半まで上昇するなど、「ドル安」が進む結果になりました。

 声明文では「ハリケーンの影響に伴う変動をならせば、雇用の伸びは堅調で、失業率は一段と低下した。」と指摘し、インフレ率についても当局の目標である2%を短期的には下回るが、中期的には目標付近で安定すると予想しています。ここまでは前回声明文とほとんど変わりなく、ドルが大きく売られる原因は見あたらなかったものの、労働市場の予想の部分がドル売りの引き金を引いたようです。

 FOMC前に発表された11月の消費者物価指数は、全体では「+0.4%」と、予想と一致していましたが、食品とエネルギーを除いたコア指数では「+0.1%」と、予想を下回ったことでドルが売られ、FOMC政策発表前には既に112円台後半までドルが売られていたことも、ドル円が112円台半ばまで下落した素地になっていたと見られます。またアラバマ州の補欠選挙で、トランプ大統領が推す候補が敗れたこともドルの上値を抑えたと思われます。

 FOMCを受けて米10年債利回りは急低下し、これがドル売りを牽引した部分もありました。労働市場の伸びの鈍化から、引き続き政策金利は緩やかな引き上げスタンスが継続されるとの見方から、株価もダウを中心に続伸しており、ダウは5営業日連続で上昇し、4日連続で最高値を更新しました。この間の上げ幅も470ドル程となっており、上昇傾向が維持されています。

 113円台でもみ合っていたドル円は約1週間ぶりに112円台半ばまでドル安が進んできましたが、結局「日足の雲」に上昇を阻まれた格好になっています。目先は今月6日に記録した111円99銭を下回らず、112円台を維持しながら次の材料を待つ展開になるかどうかです。FOMCが終わり、次の焦点は本日のECBとBOEの政策金利発表に移ります。また本日は、ノルウェー中銀とスイス中銀も政策決定を発表します。ECBは現行の金融政策を据え置くと見られますが、ドラギ総裁のコメントに注目が集まります。本日は112円20銭~113円20銭程度のレンジを予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)