ドル円は雇用統計発表直後には平均賃金が予想を下回ったことで売られ、113円14銭まで下落。その後は再び上昇し113円59銭までドル高が進み、113円40-45銭近辺で越週。ユーロドルは朝方売られ、1.1730前後まで下げたものの、その後はユーロ高となり、1.1775まで上昇。

 株式市場は続伸。雇用統計を受け、景気に対する楽観的な見方が広がり、3市場とも上昇。ダウは117ドル上昇し、最高値を更新。債券相場は小動きの中やや売られ、長期金利は上昇。金は続落し、7月26日以来となる1248ドルで引ける。原油価格は続伸。

米  11月失業率                →  4.1%
米  11月非農業部門雇用者数          →  22.8万人
米  11月平均賃金(前月比)          →  +0.2%
米  11月平均賃金(前年比)          →  +2.5%
米  12月ミシガン大学消費者マインド(速報値) →   96.8

ドル/円113.14 ~ 113.59
ユーロ/ドル1.1730 ~ 1.1775
ユーロ/円  133.09~ 133.61
NYダウ   +117.68 → 24,329.16
GOLD   -4.70 →1,248.40ドル 
WTI   +0.65  → 57.34  
米10年国債 +0.016  → 2.376     %

本日の注目イベント

特に重要な経済指標はなし

 11月の雇用統計発表直後にドル円は下げ、113円14銭前後までドル安が進みました。失業率は4.1%と市場予想と一致し、非農業部門雇用者数も予想を上回る22.8万人でしたが、注目されていた賃金が予想を下回ったことがドル売りにつながりました。

 平均時給は前月比で「+0.2%」、前年比で「+2.5%」と、いずれも市場予想を下回ったことに反応しドル売りが先行したものでしたが、その後ドル円はじりじりと値を戻し、113円59銭まで反発し、113円45-50銭で取り引きを終えています。週明のオセアニア市場でも、一時113円76銭までドル高が進むなど、ややドル買いが優勢な状況です。考えてみれば、あれほど重かった113円台でしたが、足元では113円台後半まで上昇した上に、113円台を切らない展開になってきました。税制改革法案がまとまるとの期待や、忘れかけていたインフラ投資などもようやく動き出す気配もあり、加えて、引き続きNY株式市場は好調さを維持しています。

 113円台半ばまで上昇してきたドル円は年末、あるいは来年に向けての正念場に差し掛かっていると考えます。現在は「雲の上限」を抜けるかどうかの攻防です。ここをしっかりと抜けると、直近高値である11月の114円74銭も視野に入ってくるかもしれません。また、「MACD」でも、プラス圏に入るため上昇に弾みがつきそうです。

 平均時給の伸びがいまひとつですが、労働市場の拡大は続いています。失業率も、来年早々には4%を割り込むと予想されており、労働市場は逼迫してくると見られます。その結果、人材確保のため賃金を引き上げることも予想されます。また株価の上昇が続いていることから、個人消費もさらに伸びることも予想され、個人消費が伸びて物が売れれば、メーカーはさらに生産を拡大させるでしょう。このような好循環が起きれば、2018年の政策金利引き上げ観測も今以上に高まる可能性もあり、これがドル円を押し上げることにもなります。

 本日は「ドル高、米国株高」が日経平均株価の上昇につながると予想しています。それに伴って、基本的にはドル円も堅調に推移するとみています。予想レンジは113円10銭~114円10銭程度にしたいと思います。113円台後半でのドル売りをこなせるかどうかが注目され、さらに米金利の動きも味方にしたいところです。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)