前週末2日に豪州で行われた下院補欠選挙の結果、二重国籍問題で失職していた国民党のジョイス元副首相が圧勝した。これにより与党保守連合は過半数の議席を回復。支持率の低下とともに早期辞任を求める声すら上がっていたターンブル豪首相は、この補欠選後に「19年の総選挙まで与党連合を率い、勝利すると強く確信している」と事実上の続投宣言を行った。16日には別の地区で補欠選挙が行われるため、ジョイス氏の復職だけで、豪州の政治リスクが後退したとは言い切れないが、ターンブル政権は崩壊の危機をひとまず脱したと言えるだろう。

 こうした中、明日には豪10月小売売上高が発表されるとともに、豪中銀(RBA)が政策金利をアナウンスする。小売売上高は前月比+0.3%が見込まれており、4カ月ぶりに増加に転じる見通しだ。RBAは、政策金利を1.50%に据え置くと見られ、声明でも中立的な政策スタンスを維持する公算が大きい。豪小売売上高が予想どおりに増加し、RBAが前回の声明でも示した「経済成長の加速につれてインフレが徐々に上昇していく」との見通しを維持すれば、豪ドル/円は戻りを試す展開となりそうだ。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)