ドル円は111円台後半の抵抗線を超えると上昇が加速。GDPの上方修正などもあり、112円15銭までドル高が進む。米長期金利の上昇も手掛かりに。ユーロドルは緩やかに下落。この日は終始1.18台で推移。株式市場ではナスダック指数は反落したものの、ダウは100ドルを超える大幅続伸で連日の最高値更新。金利は大幅反発。前日比5bp上昇し、2.38%台を回復し、ドル高をサポート。金と原油は続落。

7-9月GDP(改定値)          →  +3.3%

10月中古住宅販売成約指数      →  +3.5%

ドル/円111.62 ~ 112.15

ユーロ/ドル1.1817~1.1866

ユーロ/円  132.11~ 132.79

NYダウ   +103.97 → 23,940.68

GOLD   -13.00 →1,286.20ドル 

WTI   -0.69  → 57.30  

米10年国債 +0.057  → 2.385%


本日の注目イベント

豪   豪10月住宅建設許可件数
日   10月鉱工業生産
中   中国 11月製造業PMI(速報値)
中   中国 11月非製造業PMI(速報値)
独   独11月雇用統計
欧   ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)
欧   ユーロ圏10月失業率
欧   OPEC総会
欧   スペイン7-9月期GDP
米   新規失業保険申請件数
米   10月個人所得
米   10月個人支出
米   10月PCEコアデフレータ
米   11月シカゴ購買部協会景気指数
米   カプラン・ダラス連銀総裁講演
 

 ドル円は反発し、NY市場では一時112円15銭までドル高が進む場面もありました。昨日のドル上昇は、ここ最近では力強いものがありました。今週28日の火曜日には111円を割り込み、110円85銭前後までドル安が進んだものの、そこから切り返してきました。一旦切り下げたレンジも、どうやら110-113円の幅に戻ったようです。

 イエレンFRB議長は議会証言で、バランスシート縮小を進めながら、引き続き金利を徐々に引き上げていくのが適切だと証言し、「景気の過熱を許せば、迅速に金利を引き上げなければならない事態に直面する恐れがあるため、金融当局は段階的に行動することを望む」と述べており、ある程度想定されて内容でした。

 またベージュブックでは、11月中旬にかけて経済は緩慢ないし緩やかなペースで成長。物価圧力も強まり、労働市場は引き締まったとの記述でした。(ブルームバーグ)昨日の朝方には北朝鮮が9月中旬以来のミサイルを発射したものの、市場は冷静で影響も軽微でした。ただトランプ大統領はこの事態を受け、中国の習近平主席と電話会談を行い「中国があらゆる全ての手段を行使するよう」要請しています。その後大統領は、「今日、北朝鮮に追加的な制裁が科されるだろう」とツイートしています。内容次第では、北朝鮮がさらに態度を硬化させる事体も予想されるため、これまでの経緯を考えると、深刻な事態にはならないとは思いますが、引き続き注意が必要です。

 ドル円は112円台を回復したことで「1時間足」の「200日線」もしっかりと上抜けしてきました。背景はやはり良好なファンダメンタルズです。第三四半期のGDP改定値は+3.0%から+3.3%に上方修正され、中古住宅販売成約も+3.5%と、予想を上回っていました。良好な経済指標がなかなかドル高につながらない状況が続いていますが、いずれ来年の利上げ観測を押し上げる効果はあろうかと思います。

 サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は昨日の会見で、中立的なFF金利が2.5%前後であり、今後2年間にそこに戻る必要があると述べています。現在、FRBのFF金利誘導目標は1.00~1.25%です。これを今後2年間で2.5%前後にもっていくには、0.25%ずつ引き上げるとすれば、少なくとも5回以上の引き上げが必要です。今後リーマンショック級の金融不安が起きない限り、来年も3回の利上げを見込むことに、それほど違和感はありません。

 ドル円は112円台を回復したとはいえまだ114円に向かう相場でもありません。足元の動きは、111円割れはあったものの111円台を固めている動きと思われます。投機筋のドルロングポジションは減ったとはいえ依然高水準です。ドルの戻りは緩やかなものになろうかと思います。予想レンジは111円50銭~112円50銭程度と見ますが、上値のレジスタンスは112円20-30銭と、半ば前後かと思われます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)