ブロックチェーン技術を利用してマカオを世界レベルのミュージカルの拠点とすることをめざすプロジェクト「金石計画」がスタートした。11月29日、世界に先駆けて東京・紀尾井町で開催した説明会には、金石計画理事会主席を務める周嶺氏(国際文化学者、劇作家)、ミュージカルプロデューサーの李盾氏らが登壇し、プロジェクトの第1弾となるミュージカル「金瓶梅」の制作発表や、同計画で重要な役割を果たす仮想通貨「金石禄」などについての説明があった。中国語専門チャネルを放送する衛星放送事業者である大富が説明会を共催した。

 「金石計画」は、「中国ミュージカルの父」と呼ばれる李盾氏がプロデュースするオリジナルミュージカル「金瓶梅」(2018年10月上演予定)を皮切りに、複数のミュージカル、映画、また、マカオのホテル、カジノ、飲食、買い物、レジャー等で利用できる「金石禄」と名付けたトークン(ブロックチェーンの仮想通貨)を発行・流通させる。今回の説明会は、プロジェクトの資金調達の一環。東京を皮切りに、韓国やシンガポールなどでも説明会を実施する。

 「金石禄」のユニークな点は、ミュージカル制作という文化事業をIP(知的財産権)としてトークンを発行すること。周嶺氏は、「文化産業をブロックチェーンという先端技術と結びつける世界で初めてのチャレンジになる。このプロジェクトが成功すれば、世界の文化産業を革新することになる」と同計画の意義を語った。

 そして、「マカオのミュージカル」を選択した理由について「マカオには年間3000万人の来訪者があり、うち、11%(約330万人)が観劇の希望を持っているものの、その観劇需要に応えられるコンテンツは年間100万人分程度しかない。マカオには文化コンテンツを早急に強化する必要がある。マカオをカジノだけでなくラスベガスのようなショーも楽しめる拠点に育てたい」(周嶺氏)とした。

 「金石禄」は、7500枚を1ビットコインに設定。最終的には上限15億枚の発行をめざすとしていた。中国のトークン交換所である「Tokencan」(運営:重力波グローバルブロックチェーンコミュニティ)において売買取引ができる環境を提供する。(写真は、東京における説明会の様子。中央が金石計画理事会主席を務める周嶺氏)