パイプドHD <3919> は情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業、広告事業、ソリューション事業、および社会イノベーション事業を展開している。11月15日には電子地域通貨プラットフォームの事業化を発表した。18年2月期は先行投資負担で営業利益横ばい予想だが上振れ余地がありそうだ。株価は調整一巡感を強めている。
 
■情報資産プラットフォーム事業などを展開
 
 国内最大規模の情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業(情報資産プラットフォーム「スパイラル」によるデータ管理などのクラウドサービス提供)、広告事業(アフィリエイトASP一括管理サービスなど)、ソリューション事業(インターネット広告制作やWebシステム開発の請負、BIMコンサルティング、デジタルCRMなど)を展開している。
 
 また18年2月期から「政治山」および「I LOVE 下北沢」を運営する2社を設立し、公益性の高い事業を行う社会イノベーション事業をセグメントとして新設した。
 
 情報資産プラットフォーム事業は、契約数増加に伴って月額サービス収入が拡大するストック型の収益構造である。なお広告事業の売上高は、広告枠の仕入高を売上高から控除する純額表示(ネット表示)としている。
 
 中期経営計画2020では、目標数値に20年2月期の売上高73億円、営業利益17億円を掲げている。重点戦略として、リアルビジネスとの接点の強化、イノベーティブな事業への挑戦、グループ全体の採用・育成の強化、グループ各社の情報資産の有効活用を推進する。
 
 17年3月には、予約顧客管理システムのプラットフォーム提供や、ヘルスケア業界に特化したコミュニティサイト運営を行っているクロスリンクの第三者割当増資を引き受けた。また11月15日には、電子地域通貨プラットフォームを提供する新会社エルコインの設立(17年12月1日付予定)を発表した。
 
■18年2月期営業利益横ばい予想だが上振れ余地
 
 今期(18年2月期)連結業績予想(3月31日公表)は売上高が前期(17年2月期)比10.4%増の53億円、営業利益が横ばいの8億45百万円、経常利益が3.4%減の8億35百万円、純利益が16.2%増の4億70百万円としている。配当予想は17年2月期と同額の年間21円(第2四半期末9円、期末12円)で、予想配当性向は33.9%となる。
 
 第2四半期累計は売上高が前年同期比7.2%増収、営業利益が6.2%増益、経常利益が4.0%増益、純利益が56.4%増益だった。大型案件の納品が一服したが、主力の情報資産プラットフォーム事業が堅調に推移した。合計有効アカウント数は3.4%減の1万419件となった。一部事業の撤退などで減少したが、高単価商材のスパイラルは堅調に推移している。
 
 コスト面では外注加工費や人件費などが増加したが、増収効果で吸収した。売上総利益率は70.3%で0.2ポイント上昇、販管費比率は53.1%で0.4ポイント上昇した。特別損失で前期計上のセキュリティ事故対応費用などが一巡したため、純利益は大幅増益だった。
 
 情報資産プラットフォーム事業は、売上高が5.6%増の17億22百万円、営業利益が1.1%増の4億38百万円、有効アカウント数が9903件だった。広告事業は、売上高が25.1%減の88百万円、営業利益が22百万円の赤字(前年同期は31百万円の黒字)、有効アカウント数が160件だった。ソリューション事業は、売上高が18.3%増の6億87百万円、営業利益が28百万円の黒字(同33百万円の赤字)、有効カウント数が247件だった。社会イノベーション事業は、売上高が6.4%増の18百万円、営業利益が10百万円の赤字(同21百万円の赤字)、有効アカウント数が109件だった。
 
 通期は人材採用・育成強化などの先行投資負担で営業利益横ばい予想だが、第2四半期累計の進捗率は売上高47.5%、営業利益51.4%、経常利益51.7%、純利益62.2%と順調である。通期予想に上振れ余地がありそうだ。
 
■株価は調整一巡感
 
 株価は9月の戻り高値圏1300円近辺から反落したが、その後は1100円台で推移して調整一巡感を強めている。
 
 11月28日の終値1132円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS61円94銭で算出)は18~19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS274円71銭で算出)は4.1倍近辺である。時価総額は約92億円である。
 
 週足チャートで見ると52週移動平均線が下値を支える形だ。調整一巡して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)