ドル円は朝方、北朝鮮でミサイル発射の準備が進められているとの報道から111円を割り込み、110円85銭までドル安が進む。2カ月半ぶりの円高水準を記録したが、その後良好な経済指標に111円台に押し戻されて取引を終える。ユーロドルはメルケル与党が大連立政権に一歩近付いたことから続伸し、1.1961まで上昇。ただその後は高値警戒感から反落。株式市場は高安まちまち。ダウは22ドル上昇したものの、ナスダックは10ポイント反落。債券相場は小幅に上昇したものの、ほぼ横ばい。長期金利は小幅に低下。金は反発。原油は売られ58ドル台前半に。

10月新築住宅販売件数 → 68.5万件


ドル/円110.85 ~ 111.25

ユーロ/ドル1.1896 ~1.1961

ユーロ/円  132.08~ 132.73

NYダウ   +22.79 → 23,580.78

GOLD   +7.10 →1,294.40ドル 

WTI   -0.84  → 58.11  

米10年国債 -0.009  → 2.333%

 
本日の注目イベント

欧   ユーロ圏10月マネーサプライ
欧   OECD経済見通し
米   9月FHFA住宅価格指数
米   9月ケース・シラ-住宅価格指数
米   11月消費者信頼感指数
米   11月リッチモンド連銀製造業指数
米   パウエル次期FRB議長の指名承認公聴会
米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演

 ドル円は海外市場でじりじりと下げ、NYでは9月15日以来となる111円割れを見せ、110円85銭まで円高ドル安が進みました。北朝鮮がミサイル発射の準備をしているとの報道と、米長期金利低下に反応したものでした、もともと上値が重く、戻りが鈍いという状況でした。引け値では111円台に戻して引けていますが、ドルを買う理由が見つからないのも事実です。

 トランプ大統領がこの日、税制改革法案の議会審議について「非常にうまくいっている」とツィートしたことで、ドルはユーロやポンドなどに対しては上昇しましたが、円やNZに対しては売られる展開でした。米議会は感謝祭に伴う休会から戻り、税制改革を巡る審議を再開しましたが、ブルームバーグニュースによると、早ければ30日の採決を目指しているそうです。

 ユーロドルは1.1961まで買われたあと値を下げており、1.20という節目が意識されています。ドイツのメルケル首相が、最大野党である社会民主党(SPD)との大連立を目指すことで合意したことを受けユーロ買いが強まったものの、ここからの一段の上昇は、1.21を見据えないとなかなか手を出せないレベルに入っていると見ています。

 米長期金利の反発力が弱く、ドルが反転するきっかけが掴めない状況です。既に来週の雇用統計に期待する声も上がっていますが、一旦111円を割り込んだドル円は、正念場である「110円割れ」を回避できるかどうかが意識される段階に入ってきた印象です。税制改革法案の行方が不透明ということもあり、ドルの上値が重い展開が続きますが、まだ株価の大きな崩れがないため、ドルの下落も緩やかです。米国株については「買われすぎ」という声が徐々に増えているとの指摘もあり、株式市場発の円高ドル安は避けたいところです。

 本日は税制改革法案の審議に加え、次期FRB議長に就任するパウエル氏の公聴会があります。共和党が上院の過半数を占めていることから、承認はまちがいないと思いますが、委員会での質問に対する言葉も、サプライズはないものと思われます。指名承認公聴会は米東部時間午前9時45分から始まるようです、本日の予想レンジは110円70銭~111円60銭程度にしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)