国際協力銀行(JBIC、東京都千代田区)が22日に発表した日本の製造業企業の海外事業展開の動向に関するアンケート調査報告によると、今後3年程度の中期的な有望事業展開先国・地域のランキングで、ベトナムは前年の4位から順位を1つ上げて3位となった。

  今回で第29回目を迎える同調査は、海外事業に実績のある日本の製造業企業の海外事業展開の現況や課題、今後の展望を把握する目的で1989年から実施しているもの。調査対象は製造業で原則として海外現地法人を3社以上(うち生産拠点1社以上を含む)有する企業。調査票送付企業数1001社、回答企業数602社、回答率60.1%となっている。

  中期的に見て「ベトナムは有望な事業展開先」と回答した企業は全体の38.1%で、前年の32.7%から+5.4ポイント上昇した。特に中堅・中小企業からみた中期的有望国・地域のランキングでは、ベトナムが40.2%で中国の41.7%に次ぎ、前年と同じく2位に立っている。

  中期的有望国・地域ランキングの1位は前年2位の中国(得票率45.7%)。中国は5年ぶりの1位となった。2016年まで3年連続で1位だったインド(同43.9%)は2位に後退した。以下、◇3位:ベトナム(同38.1%、前年4位)、◇4位:タイ(同34.5%、前年5位)、◇5位:インドネシア(同33.1%、前年3位)だった。

  長期的(今後10年程度)に見ると、「ベトナムは有望な事業展開先」と回答した企業は全体の34.1%(前年32.7%)で、前年の4位から順位を1つ上げて3位となっている。

  ベトナムが有望だとする理由として、◇現地マーケットの今後の成長性(71.2%)、◇安価な労働力(50.3%)、◇優秀な人材(19.0%)、◇政治・社会情勢が安定している(18.4%)、◇第三国輸出拠点として(18.4%)などが挙げられた。

  一方、課題として、◇労働コストの上昇(38.3%)、◇法制の運用が不透明(35.5%)、◇他社との厳しい競争(31.2%)、◇管理職クラスの人材確保が困難(29.8%)、◇インフラが未整備(27.0%)などの回答があった。(情報提供:VERAC)