南アフリカのギガバ財務相は先月25日に発表した中期予算方針の中で、2017年のGDP成長率見通しを下方修正した一方、財政赤字(対GDP比)見通しを引き上げた。これにより、南アフリカの格付けが引き下げられるのではとの懸念が市場に広がった。

 そうした中、本日は大手格付け会社S&Pとムーディーズが同国の長期債格付けをアップデートする予定となっており注目を集めている。両社ともに南アフリカの自国通貨建て国債の格付けを投資適格級の中では最下位としており、仮に格下げとなれば「投資不適格級」となる。それだけに投資資金の引上げ観測が強まり、ランドの下落は避けられないだろう。もっとも、市場にはS&Pの格下げは避けられないとの見方が根強い一方、ムーディーズについては、来月の与党党首選の結果などを確認するために今回は投資適格級に据え置くとの見方もある。1社だけの格下げにとどまればランド相場への影響は軽微にとどまるかもしれない。もし、2社ともに据え置きとなれば、ランドの大幅反発が見込まれる。

 いずれにしても、見方が分かれている上に両社の発表時間が未定(NY午後に発表されるケースが多い印象がある)とあって、無風で通過する事は考えにくい。据え置きの期待がくすぶるムーディーズの発表に注目がより集まると見られるだけに、どちらが先に発表するかという点も重要になりそうだ。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)