今朝方飛び込んできたニュースによると、ドイツでメルケル首相が主導してきた連立協議が決裂したようだ。9月の総選挙で、第1党の座を維持するも単独過半数に届かなかったキリスト教民主・社会同盟(CDU)は、自由民主党(FDP)と緑の党の3党間で連立政権樹立に向けた協議を続けてきたが、移民・難民政策や環境問題で折り合いが付かず物別れに終わった。

 メルケル首相にとっては4期目の続投に向けて暗雲が立ち込めた格好であり、本日は暫定首相としてシュタインマイヤー大統領と今後についての協議を行う模様だ。現実的には、このまま「少数与党」を発足させるか、「再選挙」を行うかを選択する事になると見られる。

 いずれのケースでも独政局の不安定化は避けられないが、市場は「少数与党」よりも、先の見通しが立ちにくい「再選挙」のほうを不安視する公算が大きい。9月の選挙では反EUを掲げる「ドイツのための選択肢」(AfD)が躍進しており、当然ながら再選挙でメルケル首相が大勝する保障は全くない。欧州安定の象徴的な存在であるメルケル独首相に退任の不安が広がれば、ユーロの下落に弾みが付いてもおかしくないだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)