つみたてNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)対象商品に、これまでの信託報酬水準から一段と低い投信が追加されそうだ。SBIアセットマネジメントが11月17日に有価証券届出書を提出した2つの投信は、従来の外国株インデックスファンドの信託報酬水準の限界を大きく踏み越える低水準になっている。これに対し、他の運用会社がどのような対応を見せるかが注目される。
 
 SBIアセットが12月6日に設定する「EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド」は、信託報酬(実質)が税込年0.15%程度になっている。つみたてNISAの指定インデックスでは、「全世界株式」を対象とした商品群に入る。このカテゴリーで最も信託報酬の水準が低かったのは、野村アセットマネジメントの「野村つみたて外国株投信」の年0.2052%だった。税込0.15%という水準は、つみたてNISA対象の全ファンドの中で、もっとも低い水準。これまで最も水準が低かった三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim 国内株式インデックス」の年0.1717%よりも低い。
 
 「EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド」は、ファミリーファンド形式で、マザーファンドを通じて「シュワブU.S.ブロード マーケットETF」に50%、「SPDR ポートフォリオ・ワールド(除く米国)ETF」に40%、「SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツETF」に10%という基本投資割合で投資し、つみたてNISAの指定インデックスであるFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)への連動をめざす。
 
 信託報酬は年0.108%(税抜0.10%)とし、組み入れるETFの信託報酬等の年0.042%を加えて、実質的に税込年0.15%で提供する。販売会社はSBI証券。
 
 また、同じく12月6日に設定する「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」は信託報酬(実質)が年0.1948%。新興国株式インデックスファンドは、従来は年0.3661%が最低水準だったため、ここから一気に水準を引き下げている。マザーファンドを通じて「シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティETF」に100%投資し、つみたてNISAの指定インデックスであるFTSE エマージング・インデックス(円換算ベース)への連動をめざす。
 
 このファンドでは信託報酬を年0.0648%(税抜0.06%)に設定している。組み入れるETFの信託報酬等年0.13%程度を加えて、実質年0.1948%で提供する。販売会社はSBI証券。
 
 両ファンドともにファミリーファンド形式で、実質的にはETFに投資するため、投資先の外国株式の価格変動リスク等以外に、ETFの市場変動リスクを受けることになる。この点、直接、外国株式を買い付けるファンドとは異なるリスクを取ることにはなるが、運用コストの面では、極めて魅力的な水準を実現している。
 
 一方、低廉な信託報酬を実現するため、運用会社や販売会社は極めて低い手数料しか得られない。これまで最も低廉な新興国株式ファンドでも、信託報酬は年0.3661%(税抜0.339%)で運用会社や販売会社は各残高の税抜0.16%程度を得られたが、「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」は税抜0.02%しか得られない。得られる報酬の水準は8分の1だ。これで取り扱う販売会社が広がっていくかどうかも、今後の注目点になる。(写真は、EXE-iシリーズのロゴ)(情報提供:モーニングスター社)