ドル円はロシアゲート問題や、金利低下を背景に下落。111円95銭までドル安が進み、1カ月ぶりの水準をつけ、ドルの安値圏で引ける。ユーロドルは値動きが少なく、1.18を挟んだ展開。ドラギ総裁が講演でユーロ圏経済に自信を示したことで底堅く推移。株式市場は反落。前日180ドルを超える上昇を見せたものの、週末を控え、リスク回避の売りが勝った。ダウは100ドル下落。債券相場は上昇し、金利は低下したものの、引けにかけては元の水準に。ドル安が進み、金は18ドルを超える上昇。原油価格も反発。

ドル/円111.95 ~ 112.68

ユーロ/ドル1.1774 ~1.1806

ユーロ/円  132.05~ 132.85

NYダウ  -100.12 → 23,358.24

GOLD  +18.30 →1,296.50ドル 

WTI  +1.54→ 56.68  

米10年国債 ±0 → 2.343%

 
本日の注目イベント

日  10月貿易収支
独  独10月生産者物価指数
欧  ドラギ・ECB総裁、欧州議会で公聴会に出席
米  10月景気先行総合指数


 ドル円は10月16日以来となる112円台割れをみせ、111円95銭まで下落しました。米長期金利が低下したことに加え、米大統領選へのロシアの介入疑惑を捜査するモラー特別検査官のチームが、トランプ陣営の関係者に対し、文書の提出を求める召喚状を10月半ばに送っていたと米紙が報道したことが嫌気され、ドル売りにつながっています。(ブルームバーグ)

 株式市場でも、前日180ドルを超える上昇をみせ、調整を終えたかに見えたダウは100ドル下落し、荒っぽい値動きを見せています。また注目されている税制改革法案も、上院の動きに移りつつあります。下院とは異なる独自の税制改革案の修正案を可決したことで、今週行われる本会議での議論が注目され、依然不透感は払拭できていません。

 ドル円はこうした材料から円買いが強まり、111円台まで円高が進んだものです。足元の動きは、114円台はおろか、113円台さえ重い展開になってきました。日米とも株価の値動きは荒く、1日の値幅も大きい取引が続いています。既に見られるように、ドル円は株価の下落時には素直に円高で反応し、上昇時の円安への反応は限られています。カギはやはり米金利と見られます。

 米10年債利回りは2.3%台で推移しており、やや低下傾向にはありますが、それでも9月に見られたように2.05%台まで低下する環境ではありません。米景気の底固さと、株価上昇による資産効果が期待できると考えられるからです。110-111円台では値ごろ感から、押し目買いが入る可能性が高いと予想していますが、その意味では水準が水準だけに今週の動きが重要でしょう。

 今週もあまり重要な経済指標はありません。個人的に注目しているのは感謝祭明けの「ブラック・フライデー」です。上記、資産効果の好影響がみられれば、個人消費は活発になると予想していますが、結果を見極めたいと思います。

 本日は下値でどれほどドル買い需要があるかという点と、株価の動きに注目しています。予想レンジは111円50銭~112円50銭程度とみます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)