日本株の大幅高を背景にドル円は114円台を回復し、欧州時間には114円34銭まで上昇。NYでは長期金利の低下を手掛かりにドルが徐々に下落。113円82銭まで売られた後、114円近辺まで戻して引ける。ユーロドルは終始軟調に推移し、この日は1.16台には届かず。一時は1.15台半ばまで売られ、7月20日以来の安値をつける。

 株式市場はまちまち。金融株が売られたがダウは8ドル高。一方ナスダックは18ポイント下げた。市場は財政政策に焦点を移している。債券相場は小動き。材料もない中小幅に買われ、長期金利は2.31%台へとやや低下。金は反落。原油価格は利喰いの売りに押され4日ぶりに下落。


9月消費者信用残高 → 208.3億ドル

ドル/円113.82 ~ 114.29

ユーロ/ドル1.1558 ~1.1592

ユーロ/円  131.84~ 132.30

NYダウ  +8.81 → 23,557.23

GOLD  -5.80 →1,275.23ドル 

WTI  -0.15→ 57.20  

米10年国債 -0.004 → 2.313%


本日の注目イベント

中  中国 10月貿易収支
加  カナダ10月住宅着工件数
加  カナダ9月建設許可件数


 ドル円は再び114円台を回復し、前日の下げを埋めたものの、米金利の低下から114円台維持はかなわず、113円台後半で引けています。商品相場が下落し、原油価格も反落したことで資源国通貨に売りが出たものの、市場は引き続き税制改革の行方と、トランプ大統領のツイートに注目しているようです。

 そのトランプ大統領は昨日、韓国の文大統領と会談し、共同記者会見に臨みました。これまでの北朝鮮に対する強硬な態度を軟化させる姿勢を見せました。「北朝鮮が交渉の席に合意することは理にかなっているし、北朝鮮国民と全世界の市民にとってよいことだと強く信じている」と語っています。また、「動きが見られるが、何が起こっているか見守ろう」とも述べています。(ブルームバーグ)これまで、北朝鮮の金委員長との交渉は時間の無駄とも述べていたトランプ大統領は、姿勢を大きく軟化させ、金政権との関与も排除しない姿勢を見せました。

 ドル円は114円台では押し戻される展開が続いており、一気に115円を抜ける勢いはありませんが、足元の動きは113円台を固めているものと思われます。米長期金利も2.46%台まで上昇した後はやや軟調な展開となっており、金利面からの支援はありません。その割には底堅い動きを見せていると言ってもいいと思います。ただここから一段のドル高を見るには、米金利の上昇は欠かせず、日米株価の上昇だけでは十分とは言えません。米国では良好な経済指標が確認されており、今後個人消費などが伸びてくれば、足元の原油価格の上昇もあり、インフレ率も緩やかに上昇してくるものと思われます。その結果2018年の利上げ観測も、FRBの金利水準見通しに合致してくる可能性が高まり、ひいてはドル高をサポートするのではないかと予想しています。

 もっとも、まだ手放しで相場観をドル高にシフトしていい状況でもありません。何かのきっかけで113円を割り込み、112円程度までの円高局面もあるかもしれません。さすがに9月に記録した107円32銭を割り込むことは、年内残りひと月半ではないと思われますが、114円を挟んでもみ合いが続くと予想されるため、113円台半ば前後から下方でロングを仕込み、114円台で手放すなど、小まめに回転させる手法が有効かと思われます。114円台が定着するにはまだ時間がかかるということです。

 本日のレンジは113円20銭~114円20銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)