ドル円は10月雇用統計を受け、一旦下落したものの、ISM非製造業景況指数が良かったことで114円43銭までドル高が進む。その後はもみ合いとなり114円10-20銭で越週。ユーロドルは1.16前後まで売られたものの、切り返し1.1691まで上昇。

 株式市場は続伸。アップルの好決算やISM非製造業景況指数を受けダウは22ドル高。他の2主要指数も揃って最高値を更新。債券相場は雇用統計を受け乱高下したが、結局前日と変わらず。金は下落。原油価格は米国のリグ稼動数が減少したことを材料に買われ、約2年4カ月ぶりとなる55ドル70セント台まで上昇。


10月失業率         → 4.1%

10月非農業部門雇用者数     →  26.1万人

10月平均時給 (前月比)     →  0.0%

10月平均時給 (前年比)     →  2.4%

10月労働参加率          →  62.7

10月ISM非製造業景況指数  → 60.1

9月貿易収支            → -435億ドル

9月耐久財受注           → 2.0% 

ドル/円113.61 ~ 114.43

ユーロ/ドル1.1599 ~1.1691

ユーロ/円  132.40~ 132.96

NYダウ  +22.93 → 23,539.19

GOLD  -8.90 →1,269.20ドル 

WTI  +1.16→ 55.70  

米10年国債  ±0 → 2.331%

 
本日の注目イベント

日  日銀金融政策決定会合、議事要旨(9月20日、21日分)
欧  ユーロ圏9月生産者物価指数


 ドル円は10月の米雇用統計を受けて、上下にそこそこの値動きを見せました。10月の失業率は4.1%と、さらに低下して、実に16年ぶりの低水準でした。非農業部門雇用者数は、予想値が既に32万人と、「ハードルが高い」こともあり、これを上回るのは厳しいのではないかと予想していましたが、結果は26.1万人でした。予想は下回ったものの、9月分が上方修正されたことで、9月分と10月分をあわせてみれば、まずまずの内容でした。

 その後ISM非製造業景況指数が上振れしたことでドル円は114円43銭まで買われましたがその後、113円台半ばまで押し戻されており、今回も114円台半ばの「レジスタンスゾーン」を抜けませんでした。税制改革に伴う米金利の上昇傾向など足元のドル円は堅調に推移し、底堅い動きは見せているものの、114円台半ばの水準が一段と意識されるような展開になると、今度は何かをきっかけに下値を試す可能性もあります。

 次期FRB議長に、報道通りパウエル氏が指名されました。氏はハト派と見られていますが、イエレン現議長の路線を継承すると見られており、市場へのインパクトはありませんでした。今朝の報道ではNY連銀のダドリー総裁が来年の春か夏にも辞任すると伝えられています。

 昨日トランプ大統領が来日しました。大統領の来日に合わせて、北朝鮮が再びミサイル発射などの威嚇行為を行うのではないかとの見方もありましたが、今朝の時点では動きはありません。トランプ大統領も過激な発言を封じる気配もなく、米軍横田基地での演説で、「どんな独裁者も米国の決意を甘くみないほうがいい」と発言し、自分が大統領でいるかぎり「解決するまでやる」と述べています。実際に最新鋭のステルス戦闘機、F35Aを日本国内に配備するなど、北朝鮮に軍事的な圧力をかけており、北朝鮮もこれまでのような威嚇行為を安易に出来にくい状況なのではないかと思われます。

 日米首脳会談は正式には本日から始まります。北朝鮮問題が最大の課題にはなると思いますが、日米の貿易問題にも厳しく言及してくるかもしれません。「アメリカファースト」を掲げているトランプ政権では、日中韓に対する貿易赤字の是正は、今回のアジア歴訪の主要課題の一つと見られます。

 上述のように、ドル円は114円20-50銭が抵抗帯となっています。この水準は今年5月と7月にも上昇を抑えられた水準で、そのためかドル売り注文が集まりやすいレベルだと言えます。既に10月から数回このレベルを試しているため、徐々にこなれてきているとは思いますが、明確に上抜けするには、さらなるドル高材料が必要です。本日は日本時間のトランプ大統領の発言に注意でしょう。

 レンジは113円50銭~114円50銭を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)