為替は先週も大きな値動きはなく、週末は1ドル=114円でした。先々週から短期的な方向性は円安だと判断してきました。114円までは円安が進んだのですが、そこからが重たいです。過去を振り返れば、今年5月と今年7月、いずれの円安局面においても114円がピークでした(今年5月の最高値114.3円、今年7月の最高値114.4円)。今回の円安トレンドも、今のところ高値は114.4円。直近2回の円安トレンドのピークが意識されているということかもしれません。ただ、チャート分析における相場エネルギーを精査しますと、今回は、115円に届くくらいの潜在力はありますので、引き続き、今週も115円到達を期待したいところです。ただ、あまりにこの114円前後の水準でもたもたした状態が繰り返されますと、ちょっと攻め疲れのような雰囲気になって、だらりと反落するケースもしばしばあります。その際に、注目される下値サポート帯は113円台前半。その水準を上回っている限り、円安トレンド継続で問題なし。しかしもし、サポート帯を割り込むような形になりますと、また短期的な方向性が下向きに転じますので要注意です。
 
 先週、注目通貨として掲げたユーロ円についてはすみませんでした。1ユーロ=132円の水準が非常に重要であると位置づけてきて、先々週末にその重要水準を割り込んで、ユーロ安が拡大する可能性があると予想したのですが、残念ながら、あっさり元のレンジに戻ってきました。現状判断としましては、方向性はまだ下向き。引き続き、ユーロ安(円高)を予想。9月後半以降の高値圏(132~134円台)で蓄積された相場エネルギーは比較的大きなものになっており、この先、やや大きな相場変動につながる可能性があるのではないかと見ています。
 
 トルコリラ円について、先週号で次のように予想しました。
「チャート分析の観点では、方向性は下向き。経済好調なドル(アメリカ)に投資マネーが流れる一方で、新興国からマネーが引き揚げられる動きが続きますと、トルコリラは再び、先日の安値、すなわち29円近辺が最大の下落メドとして浮上することになります」。
懸念しておりました通り、先週はトルコリラ円が大きく崩れて、1リラ=29円へ急落。理由も、解説しました通りです。新興国に投資されていたマネーが、好景気のアメリカ(ドル)に還流しています。そのあおりで、トルコからも資金が引き揚げられて、トルコリラが売られています。ただ、チャート分析の観点から予測は変わりません。引き続き、下落メドは、1リラ=29円近辺。一時的に29円を割れる可能性もありますが、ざっと29円前後ではリラ安が止まりやすいと見ています。もし、29円を割れて、一方的にリラ安が拡大すれば、それは短期的には行き過ぎとの判断になり、比較的早期に戻ってくる可能性が高いと思われます。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)