■金・プラチナ価格に影響を与えるもの
 
 いままで何度かプラチナを取り巻く側面についてコラムでとりあげてきました。今回は、単刀直入に、プラチナ投資とその視点について考えてみたいと思います。
 
 金もプラチナも、インフレヘッジのための投資や地政学的リスクに備えての投資として取り上げられます。今後のひとつの注目材料は、米国FRBのイエレン議長の再任の有無、利上げの動向などでしょう。それにより、金やプラチナ価格は影響を受ける可能性があります。一般的には、利上げが行われると金価格には下げ圧力が強まると傾向にあると考えられています。ただ、現在の国際環境を見渡せば、地政学的リスクもあるため、こうした複合的な要素が、プラチナ投資にどのように影響を与えるか常に注意しておかなければなりません。
 
 次に金とプラチナの特徴をおさらいしながら、ポートフォリオについての一視点を検討してみたいとおもいます。
 
■投資する上での着目点
 
 金は通貨としての代替的役割を果たすことができます。究極の通貨という側面もあります。この点が地政学的にリスクに強い点です。
 
 一方、プラチナは、通貨的な側面はなく、工業需要、景気などに左右され、金の陰に隠れがちな面を持っています。希少性では勝るとも劣らないプラチナですが、投資するかどうか、またいつ投資するかという点についてはなかなか判断が難しい点があります。それは表に示したようなプラチナの特徴からも来ていると思われます。
 
 そこで、プラチナ投資においては、金も含めてプラチナを商品や割合によって分散投資して、一定期間で見直しながらポートフォリオを組み直していくという方法があると考えられます(注2)。換言すると、株式や債券のポートフォリオに、現物資産としての金・プラチナなどの貴金属投資を複数組み込み、経済状況、地政学的リスクを見直し期間を設定して、調整機能を働かす、こうした視点と手法が必要と思われます。先述の表でいえば、王様としての金の「参謀的」な役割としてプラチナをとらえて投資するというのも一つの手法と考えられると思います。
 
■補足的なこと
 
 最後に補足的な点を1点述べたいと思います。
 一つは、自動車排ガス浄化、水素自動車の動向などプラチナ関連技術の動向は注意を払っておくべきであろうということです。今目の前にある技術ですのでこちらは今後も注意を払っていきたいところです。また将来的なプラチナ関連技術などもアンテナを張りたいところです。
 
 いずれにせよ、プラチナを含めた投資戦略立案は、今すぐ開始してもよいと思います。
 
(注1)金のこの特徴については、亀井幸一郎氏の卓見が以下に示されています。
http://president.jp/articles/-/21613
(注2)上記の中で、亀井氏は、補完的な意味合いでプラチナに投資することに言及されています。

(イメージ写真提供:123RF)