ドル円は米7-9月期GDPを受け続伸し、114円45銭までドル高が進む。午後に入ると、次期FRB議長にパウエルFRB理事が有力との報道にドルは下落。長期金利の低下もあり、113円65銭までドルが売られ、ほぼこの日の安値圏で越週。ドル高が進んだことや、スペイン・ラホイ首相がカタルーニャ州議会を解散し、選挙を実施する方針を示したことでユーロ売りが加速。1.16台を割り込み、1.1574までユーロ安が進む。

 株式市場は続伸。アマゾンなどの好決算を受けてIT株が買われ、ナスダック指数は昨年3月以来最大の上げを演じる。ダウも33ドル上昇し、最高値に迫る。債券相場は反発。次期FRB議長を巡る観測を手掛かりに買いが優勢に。長期金利は2.40%台へと低下。金は小幅に反発。原油価格は産油国の減産が延長されるとの見方から大幅に買われ54ドル台に乗せる。


7-9月GDP(速報値)             → +3.0%

10月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 100.7

ドル/円113.65 ~ 114.45

ユーロ/ドル1.1574 ~1.1624

ユーロ/円  131.33~ 132.69

NYダウ  +33.33 → 23,434.19

GOLD  +2.20 →1,271.80ドル 

WTI  +1.55→ 54.19  

米10年国債  -0.054 → 2.406%


【本日の注目イベント】

独  独10月消費者物価指数(速報値)
欧  ユーロ圏10月消費者信頼感(確報値
欧  スペイン7-9月期GDP(速報値)
英  英9月消費者信用残高
米  9月個人所得
米  9月個人支出
米  9月PCEコア・デフレータ


 先週末のドル円は米GDP速報値を受け、114円45銭までドル高が進みましたが、この水準は、今年7月11日に直近の高値を記録した水準でもあり、結局抜けずに押し戻されています。約3カ月ぶりの水準であり、輸出企業を中心にドル売り注文が集まりやすいレベルであったこともあり、113円台半ばまでドル売りが進みました。

 ドルの上昇は予想通りと言ってもいい展開でしたが、113円台半ばまで押し戻されたのは想定外でした。これはブルームバーグが伝えた次期FRB議長を巡る報道が材料でした。報道では「トランプ大統領はFRB次期議長にジェローム・パウエルFRB理事を指名する方向に傾いている。事情に詳しい関係者3人が明らかにした」と報じました。

 まだ最終的な決断は下されていないようですが、トランプ氏は5日に日本を訪れることになっており、それまでには決める予定であることから、今週中には次期FRB議長が決まるようです。パウエル現FRB議長は、ハト派として知られていますが、現在進められている出口戦略が変更になるわけではなく、タカ派のテイラー氏が副議長に就任する可能性も残されているとすれば、それ程大きなドル売り材料にはならないと思われます。好調な米景気を背景に緩やかな金利引き上げの流れは変わらないと考えます。

 ドル円は114円台半ばが意識され、一旦は上昇を抑えられました。仮に次期FRB議長がパウエル氏に決まったとしても、今後の予想レンジは111-115円程度かと思われ、場合によっては112-115円かもしれません。出遅れていた日本株の上昇が、機関投資家の運用方針にも影響を与え始めたようで、外債投資に伴う「ヘッジ外し」も考えられているようです。加えて、輸出企業も105円-110円の社内設定レートから円安方向に振れてきたため「余裕」をもって臨める状況になってきました。

 テクニカルでもドル上昇を示しており、114円台半ばから115円にかけてが新しいレジスタンスゾーンにはなると思いますが、時間をかけながら、売りオーダーをこなして行く展開を予想しています。ユーロドルの動きも重要です。先週末には1.1574までユーロが反落し、7月17日以来のユーロ安をつけてきました。1.15が目先の心理的なサポートと思われますが、逆に1.17台に戻すようだと、ドル円の113円割れもないとは言えません。

 本日の予想レンジは113円30銭~114円30銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)