9月23日に行われたNZ総選挙(一院制、定数120)では、与党・国民党が56議席を獲得して第1党となったが、過半数(61)を確保できなかった。一方で最大野党の労働党も46議席にとどまり、協力関係にある緑の党の8議席を加えても過半数には届かなかった。そこで、9議席を獲得した第3党のNZファースト党がキャスティングボートを握る事になった。つまり、NZファースト党が国民党と手を組むのか、あるいは労働党・緑の党連合に加わるのか、それによって政権維持か政権交代かが決まるというドラマティックな展開となっている。

 NZファースト党のピータース党首は、連立相手の決定期限を12日としてきたが、これをあっさりと撤回して結論を先延ばしにした。こうした中、ピータース党首は、この土日に党内で調整を行い月曜(16日)にも会見を行う予定だと報じられている。NZファースト党がどちらと手を組むのかが、いよいよ明らかになる可能性がある。

 なお、NZファースト党はその名が示すとおりのポピュリズム政党であり、政策面では移民抑制や貿易協定の見直しなど、労働党と共通点が少なくないとされる。このため、仮に労働党中心の政権が誕生すれば、NZドルは下落する可能性が高いだろう。ただ、一部にはNZファースト党は3党連立を嫌って国民党との2党連立を選ぶとの見方もある。もし、経済通のイングリッシュ首相率いる国民党が政権を維持すれば、NZドルは上昇する公算が大きい。NZファースト党の土日の協議次第では、月曜早朝のNZドル相場に影響が及ぶ事も考えられるため、週末のニュースにも気を配っておきたい。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)