ドル円はユーロ高に引っ張られる形で下落。一時は111円99銭まで売られたが、その後株高、金利高が進み、112円40-50銭まで戻して引ける。ユーロドルは急反発。スペイン・カタルーニャ州のプチデモン首相が独立に関して柔軟な姿勢を見せたことで1.1825までユーロ高が進む。

 株式市場は続伸。消費関連株やエネルギー株が上昇し、ダウは69ドル高と3営業日ぶりに最高値を更新。債券相場は前日とほぼ変わらず。長期金利は2.36%台に乗せ、小幅に上昇。金は3日続伸。原油価格はサウジが減産の意向を示したことで大幅に上昇し50ドル台を回復。


ドル/円111.99 ~ 112.47

ユーロ/ドル1.1782 ~1.1825

ユーロ/円  132.24~ 132.87

NYダウ  +69.61 → 22,830.68

GOLD  +8.80 →1,293.80ドル 

WTI  +1.34→ 50.92  

米10年国債  +0.002  → 2.361%


本日の注目イベント

米  FOMC議事録(9月19、20日分)
米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米  ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
米  企業決算 → ブラックロック

 ドル円はNY市場の朝方、米金利低下に伴いドル売りが進み、一時は112円を割り込む水準までドル安が進みました。ただこの下落はユーロドルで、急速に「ドル安ユーロ高」が進んだ影響が強く、ユーロに引っ張られた側面が強かったと思われます。ドル円はその後株高と、金利水準も戻ったことから112円台半ばまで値を戻してNYでの取り引きを終えています。

 スペイン・カタルーニャ州のプチデモン首相は、住民投票結果の発効を「数週間」停止し、「対話の期間」を設けることを、議会演説で提案しました。この報道を手がかりに、このところ軟調に推移していたユーロドルが急伸。先月末以来となる1.18台に乗せ、1.1825まで買われています。ドル円もこの動きに連動したものと思われます。

 懸念された北朝鮮からの挑発行為は結局ありませんでしたが、引き続き何らかの動きがあると予想され、ドル円の上昇を抑制することになりますが、金融市場全体を観ると、株高が一段と進み、米金利も高水準で安定しています。これらを見る限りドルの急落は考えにくい状況かと思います。

 懸念されるのは、何らかの理由で米株式市場が急落する事態です。NYダウは昨日も続伸して、2万2830ドル台で引けており、2万3000ドルも視野に入ってきました。9月11日に2万2000ドルの大台に乗せたばかりで、調整のないまま既に800ドル強も上昇したことになります。米企業の成長力といえばその通りですが、それでも今後金利が緩やかに上昇していくことを考えると、やはりスピードが早過ぎると思われます。仮に大幅の調整があれば、1日で500ド程度下げることもありえるのではないかと思いますが、それでも上昇を続ける株価に戸惑いも感じます。

 足元のドル円は米長期金利の動きに連動しており、株価との相関はやや崩れています。米長期金利は昨日2.36%台で引けており、この水準は7月11日以来となり、ちょうど3カ月ぶりの高水準です。因みに、この時のドル円は113円台から114円台半ばまでドルが上昇し、その原動力となったのが、「金利高」でした。金利水準からすればドル円の現在の位置がやや円高方向なのは、『北朝鮮リスク』が主な原因だと考えられます。
 「北朝鮮問題」を除けば、市場が予想するリスクが少ないことは「VIX指数」が端的に示しています。歴史的な低水準の「VIX指数」を中心に見れば、株価が上昇するのは理解できなくもありませんが、いつまで足元の低水準が続くのかというところです。

 本日のレンジは111円80銭~112円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)