■プラチナが何に使われているかご存知ですか?
 
 これまで何度かコラムでプラチナを取り上げてきました。今回は、英国を拠点とするワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)の資料を参考にプラチナの需要について見てみたいと思います。同団体は、プラチナに関連する国際企業からなるプラチナ普及を目指す国際的な団体です。
 
 ここで改めてのご質問ですが、みなさんは、プラチナが何に使われているかご存知ですか?この質問は、簡単な質問ですが、この質問への解答は、プラチナの需要と供給にかかわる重要なものといえます。
 
 プラチナに関しては、以前「南アフリカ-岐路に立つプラチナのふるさと-」で述べたように、南アフリカが圧倒的な供給国であり、ロシアがそれに続くことに触れました。 WPICの資料をもとに、簡単に触れてみたいと思います。
 
■プラチナの需要
 
 プラチナが利用されているセグメントは主に四つあります。
 
1)自動車    37~41%
2)工業利用   18~21%
3)宝石入装飾品 31~38%
4)投資     2~11%
 
 自動車の排ガス浄化の触媒利用はやはり高い割合を占めています。WPICも言及しているように水素自動車が将来的に増えた場合、こちらの割合が増えることが予想されます。ただし、以前も述べたように次世代自動車使用触媒の標準の問題はまだどう展開されるか読めないところです。そしてやはり宝石入りの装飾品における需要が多いことはみなさん納得されるのではないでしょうか?カルティエやティファニーなど女性のあこがれである宝石入り装飾品もやはりプラチナの需要を大きく支えています。
 
 工業製品への利用もプラチナ需要を支える重要なセグメントです。こちらも、排ガス浄化の触媒と同じように必要とされる技術が開発された場合、やはり大きく伸びる可能性を持っています。
 
 最後は、やはり投資における需要です。これもやはりWPICが言及しているようにいくつかの投資方法があります。地金の購入だけでなく、日本ではプラチナ積み立て、欧米では地金に対する機関投資家などの投資、また米加における個人退職年金勘定(IRA)などの投資においてもプラチナの需要は高いものがあります。その他プラチナETFなどが運用されているところもあります。
 
■今後のプラチナ需要の行方
 
 20億年前に隕石の衝突をひとつの要因として、長い年月をかけて形成されたプラチナ。それはまだメジャーな存在とは言えないかもしれませんが、私たちの社会の中でその存在意義を高めてきました。
 
 そして今後も、科学技術や経済発展と社会の豊かさの向上とともにその存在意義、需要は、常に変化していくと思われます。一方で供給が限られたプラチナは、投資対象としても、注目される存在であり続けることかわらないでしょう。
 
 みなさんの身の回りを見渡して、プラチナの需要と供給を考え、改めてプラチナを知ることもよいのではないでしょうか?それが、みなさんの今後の投資戦略と成果に結実していくかもしれません。
 
【参考資料】
WPICの「The Drivers of Demand」の図式は日本語訳されていませんが、大変わかりやすくプラチナの需要を表現しており、プラチナを理解する上では大変よい資料です。
https://www.platinuminvestment.com/supply-and-demand/demand-drivers

(イメージ写真提供:123RF)