フェローテックホールディングス <6890> (JQS)は、前日3日に23円安の1885円と5営業日ぶりに反落して引けた。同社株は、9月29日に年初来高値1939円まで買い進まれており、高値で利益確定売りが交錯した。ただ下値には、今年8月14日の今2018年3月期第1四半期(2017年4月~6月期、1Q)決算開示時に、早くも今期第2四半期(2017年4月~9月期、2Q)累計業績と3月通期業績を上方修正したことを手掛かりに割安修正期待の買い物が続き下げ幅は限定的だった。9月15日には中国杭州市と提携し半導体ウェーハ事業の新会社設立を発表、生産能力の大幅増強が続くことからも、押し目買いの絶好機との見方も強めている。
 
■半導体製造装置向けマテリアル製品がミックス変化・量産効果で歩留まり向上
 
 業績上方修正のうち、今2018年3月通期業績は、売り上げを期初予想の据え置きとしたが、営業利益を10億円、経常利益を7億円、純利益を2億円それぞれ引き上げ、売り上げ830億円(前期比12.4%増)、営業利益82億円(同44.4%増)、経常利益71億円(同25.1%増)、純利益42億円(同29.0%増)と見込み、連続増益率を伸ばすとともに、純利益は、2011年3月期の過去最高(44億8300万円)に肉薄する。エレクトロニクス産業では、デバイスメーカー各社の設備投資や設備稼働率が底堅く推移しており、半導体製造装置向けのマテリアル製品(部品)の受注が順調なうえに、同製品のミックスの変化、量産効果により歩留まりが向上し、為替面の影響も限定的として上方修正に踏み切った。
 
 ただ、同時に上方修正した今期2Q業績に比べて、3月通期業績は、半導体8インチウェーハの出荷やセラミックスの新工場の竣工を予定し、下期に設備投資関連の減価償却費が発生するとしてやや慎重な上方修正となった。同社は、前期も1Q決算開示の昨年8月に前期2Q累計業績を上方修正し、2Q累計決算開示時の昨年11月は前期通期業績を上方修正、さらに今年5月に実際に開示した前期通期業績は、昨年11月の上方修正値を上ぶれて着地し増配も発表しており、今期も、相次ぐ新工場稼働効果も加わって同様に前期の業績推移再現の期待が高い。
 
 一方、中国での新会社は、中国政府の半導体産業育成政策「中国製造2025」が積極推進されるなか、杭州市の開発区委員会と8インチ(200mm)半導体ウェーハ製造プロジェクトの資金支援に関する提携契約に合意して新工場を建設するために設立するもので、8インチウェーハの月産能力は、年内量産開始の銀川・上海工場を含めて将来的に45万枚に増強される。
 
■PERは14倍台とJQ市場平均を大きく下回りまず2011年6月高値にキャッチアップ
 
 株価は、前期の配当権利落ち後の年初来安値1161円から中国でのマテリアル製品の精密洗浄工場稼働を手掛かりに上昇転換し、今期業績の続伸・連続増配予想、中国の8インチウェーハ工場の竣工、今期業績の上方修正と好材料が続いて1730円高値まで5割高し、北朝鮮情勢の緊迫化による地政学リスクが響いて1545円安値まで突っ込んだが、中国での新会社設立をポジティブに評価して急反発、年初来高値追いとなった。PERは14倍台となおジャスダック市場平均(19.37倍)を大きく下回って割安であり、年初来高値抜けからまず2011年6月高値2246円高値へのキャッチアップを第一段目標に騰勢加速となろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)