メディカル・データ・ビジョン <3902> は医療分野のビッグデータ関連ビジネスを展開している。17年9月末現在の大規模診療データベース実患者数は16年12月末比256万人増加の1979万人となった。民間最大級の大規模診療データベースを活用して治験事業などにも進出し、17年12月期大幅増収増益予想である。株価は6月高値から水準を切り下げたが調整一巡感を強めている。
 
■医療分野のビッグデータ関連ビジネスを展開
 
 医療分野のビッグデータ関連ビジネスとして、医療機関向けに医療情報システムを開発・販売するデータネットワークサービス、および製薬会社向けに各種データ分析ツール・サービスを販売するデータ利活用サービスを展開している。
 
 データネットワークサービスで医療機関向けに医療情報システムを販売するとともに、2次利用許諾を得た患者の医療・健康関連情報を集積する。そして集積した各種情報を分析し、データ利活用サービスとして主に製薬会社向けに提供するビジネスモデルだ。さらに民間最大級の大規模診療データベースを活用して、OTC医薬品・H&BC製品の製造販売、SMO事業などの新規分野への事業展開も推進している。
 
 医療機関からのシステム利用料・メンテナンス費用、および製薬会社からのサービス対価(システム利用料含む)が収益源で、16年12月期事業別売上構成比はデータネットワークサービス55%、データ利活用サービス45%だった。収益面では特にデータ利活用サービスにおいて下期偏重の特性がある。
 
■17年12月期大幅増収増益予想
 
 今期(17年12月期)連結業績予想(2月13日公表)は売上高が前期(16年12月期)比36.8%増の36億円、営業利益が25.9%増の5億42百万円、経常利益が29.9%増の5億40百万円、純利益が74.9%増の3億11百万円としている。
 
 営業人員を積極採用し、投資回収に向けた積極的な営業活動で基盤事業を再成長させるとともに、新規事業の収益化も推進する。採用拡大(約40名採用予定)による人件費増加を吸収して5期連続増収増益予想である。
 
 なお9月4日には、病院向けデジタルソリューション「CADA-BOX」が、石川県七尾市の恵寿総合病院で、北陸で初めて稼働開始した。
 
 第2四半期累計(1~6月)は売上高が前年同期比28.6%増収で、営業利益、経常利益、純利益とも黒字化した。データネットワークサービス、データ利活用サービスとも好調に推移し、増収効果で人件費などの増加を吸収して大幅増益だった。
 
 通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は低水準の形だが、特にデータ利活用サービスにおいて下期偏重の特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。
 
■成長の第4フェーズで17年12月期から投資回収
 
 中期成長イメージでは17年12月期~19年12月期を、成長の第4フェーズとして投資回収期に位置付けている。患者のリアルタイムデータ、地域医療の診療データ・画像データなども統合してデータ利活用ビジネスの急拡大を図り、売上高の増加とともに投資回収を開始する方針だ。
 
 重点取り組みとして、2次医療圏344病院へのCADA-BOX導入、データ基盤のさらなる拡大、データ利活用ビジネスの拡大、M&Aを含めた他社との協業を推進する。データ利活用の新領域では治験分野を推進する。中期的に収益拡大基調、そして一段の高収益化が期待される。
 
■株主優待制度は12月末に実施
 
 株主優待制度は毎年12月31日現在の100株(1単元)以上保有株主に対してクオカード1000円分を贈呈する。配当は患者のリアルタイムデータ集積によるデータ利活用サービスの拡大に目途がついた段階で検討していく方針だ。
 
■株価は調整一巡感
 
 株価(17年5月1日付で株式2分割)は、6月の上場来高値2863円から反落して水準を切り下げたが、直近安値圏2000円近辺で下げ渋り、調整一巡感を強めている。
 
 10月3日の終値2086円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS16円34銭で算出)は128倍近辺、前期実績連結PBR(前期実績に株式2分割を考慮した連結BPS140円44銭で算出)は15倍近辺である。時価総額は約417億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが2000円近辺で下げ渋る形だ。調整一巡して反発展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)