国民年金基金連合会が10月1日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると、8月の新規加入者数は3万7,498人だった。7月に比べて月間加入者数は1,432人増えた。新規加入者数は5月に前月比半減の2万9,604人に落ち込んだ後は緩やかに盛り返し、3カ月連続で拡大した。8月1日~7日にはiDeCoのテレビCMが放映されるなど、iDeCoの広報・周知活動が活発化した効果も表れたといえる。4月に新規加入者が月間で5.99万人増加したことと比較すると増加水準は劣るものの、ジワリと制度が浸透している様子がうかがえる。

 新規加入者の中心は会社員・公務員らの第2号加入者。第2号加入者でiDeCoに新規加入した人は8月は3万2,771人。第1号加入者の新規加入が3,545人にとどまり、前月(3,637人)よりも伸びが鈍っていることと比較すると、第2号は3カ月連続で前月実績を上回る新規加入になっている。第3号加入者の新規加入は1,182人で、前月比122人減少。

 iDeCoは、9月11日から大和証券が運営管理機関手数料の完全無料化を実施。9月30日から新規取り扱いを開始したマネックス証券も運営管理機関手数料は完全無料で参入するなど、毎月徴収される口座管理手数料の低減が進んでいる。また、10月3日からはゆうちょ銀行が全国2万の郵便局でもiDecoの紹介活動をスタートした。紹介窓口が一気に拡大することによって、iDeCoの浸透度も高まることが期待される。

 一方、10月からは「つみたてNISA」の口座開設申し込み受付が始まった。「つみたてNISA」の運用開始は来年1月からになるが、20年間にわたって運用収益にかかる税金が非課税となる長期の積立口座として一定の需要を獲得するものと期待されている。iDeCoが「老後資金」に特化した長期の積立口座だとすると、「つみたてNISA」は同じ長期の積立口座ながら中途解約に制限がないだけ利用目的の範囲は広い。比較検討する対象が増えることによって、iDeCoの加入者数にどのような影響が出てくるのかも、今後の注目点といえる。(情報提供:モーニングスター社)