ドル円は反落。113円台は維持できず、利益確定による持ち高調整のドル売りから112円26銭まで下落し、この日の安値圏で引ける。ユーロドルは反発。一時は1.18台を回復したものの、ドイツのインフレ統計が重石に。

 株式市場は続伸。税制改革の企業収益への恩恵を材料に株価は堅調に推移。ダウは40ドル上昇し、S&P500は最高値を更新。債券相場は反発。昨日の急落からやや値を戻したものの、上昇幅はわずかで、長期金利も2.31%近辺で取引を終える。金は小幅に反発し、原油は反落。


4-6月GDP(確定値)     → +3.1%

新規失業保険申請件数    → 27.2万件

ドル/円112.26 ~ 112.76
ユーロ/ドル1.1767 ~1.1804
ユーロ/円  132.29~ 132.88
NYダウ  +40.49 → 22,381。20
GOLD  0.90 →1,288.70ドル 
WTI  -0.58→ 51.56  
米10年国債  -0.002 → 2.309%

本日の注目イベント

日   8月失業率
日   8月消費者物価指数
日   8月鉱工業生産
中   中国 9月財新製造業PMI
独   独9月雇用統計
欧   ユーロ圏9月消費者物価指数(速報値)
欧   ドラギECB総裁、カーニーBOE総裁と会談
英   英4-6月期GDP(確定値)
米   8月個人所得
米   8月個人支出
米   8月PCEコアデフレータ
米   9月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
米   9月シカゴ購買部協会景気指数
米   ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演


 前日のNY市場で113円26銭までドル高が進み、昨日の東京市場でも113円20銭前後まで上昇しましたが、そこを天井にドルは反落しました。トランプ氏の税制改革への期待がやや後退したようです。ドル円は前日の高値からちょうど1円下落し、112円26銭前後まで売られています。9月は今日で終わりますが、考えてみれば、今月初旬に北朝鮮の核実験とハリケーン「イルマ」の影響から投資家はリスク回避の姿勢をとり、安全通貨とみなされる円が買われ、ドル円は107円32銭まで下落しました。その後ドルがジワジワと反転し、113円台まで上昇。結局今月だけで、6円もの大幅なドル高円安が進んだことになります。

 この急激なドル高の背景はFOMCでのタカ派的な利上げ観測でした。イエレン議長は12月利上げには前向きで、その後の記者会見と、今週の講演でもタカ派的な姿勢は一貫しており、ブレてはいませんでした。そこにトランプ税制改革が加わり、ドル円を113円台に押し上げたことが昨日までの動きです。このように考えると、昨日のNY市場での1円の調整は想定内の動きと言えますが、テクニカル的には「ダブルトップ」を形成しており、やや気になるところです。今後は所得税も含めた税制改革の中身と、議会での議論の行方を見極めることになります。

 また、もうひとつの政策の柱である、インフラ投資の実施時期や規模、さらにはイエレン議長の任期満了に伴う新議長人事にも注目です。12月のFOMCでの利上げの確率はやや低下してきましたが、現時点でも66.6%です。今後よほどの事体が発生しない限り、12月に今年3回目の利上げが実施されると予想していますが、そのころには税制改革の具体的な内容も明らかになっていることと思います。

 やはり、ドル円は上下を繰り返しながらも115円方向に向かうと予想しています。本日は比較的多くの経済指標が発表されますが、注目はPCEデフレータでしょう。事前予想ではデフレータが年率で1.5%、コアデフレータが1.4%と予想されています。イエレン議長は講演で、FRBも目標である2%に届かなくても、緩和政策を長く続けるのは賢明ではないと述べていました。結果が事前予想を上回れば再びドルの上昇要因になると思われます。

 本日の予想レンジは112円~113円程度と見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)