東京時間に112円53銭まで上昇したドル円はNYでは反落。北朝鮮が米国に対して挑発的な姿勢を示したことで円買いが強まり111円47銭までドル安が進行。ユーロドルも続落。NYでは1.1832まで売られ、1.19台には届かない展開。ユーロ円の売りもユーロドルの上昇を抑え、ユーロ円は131円91銭前後まで下落。株式市場は続落。北朝鮮リスクが高まりダウは53ドル下落し、これで3日続落。その他の主要指数も軒並み下げる。債券相場は続伸。北朝鮮の挑発的な姿勢に安全資産の債券が買われた。長期金利は2.22%台へ低下。金は14ドル上昇し、1300ドル台を回復。原油価格は1ドルを超える大幅高となり、4カ月ぶりに52ドル台まで上昇。


ドル/円111.47 ~ 112.33

ユーロ/ドル1.1832 ~1.1890

ユーロ/円  131.91~ 133.46

NYダウ  -53.50 → 22,296.09

GOLD  +14.00 →1,311.50ドル 

WTI  +1.56→ 52.22  

米10年国債  -0.030 → 2.220%

 
本日の注目イベント

日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(7月19日、20日分)
米   7月ケース・シラ-住宅価格指数
米   8月新築住宅販売件数
米   9月消費者信頼感指数
米   9月リッチモンド連銀製造業指数
米   イエレン・FRB議長講演
米    ブレイナード・FRB理事講演
米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

 昨日の東京タイムには112円台半ばを超える場面もあったドル円でしたが、再び北朝鮮リスクが高まり、株安、金利低下と相まって、111円台半ばまで押し戻されています。米朝間では挑発的な言葉の応酬が続き、昨日は北朝鮮の外務大臣の発言に緊張が高まりました。

 北朝鮮の李容浩外相は昨日、北朝鮮には国連憲章によって認められた自衛権として、国際空域で米国の戦略機を撃墜する権利があると発言しました。「国連憲章は加盟国に自衛権を認めている」とした上で、「米国が戦線布告した以上、戦略爆撃機が北朝鮮の領域に入らなくても任意の時点で撃墜することを含め、われわれはあらゆる権利に基づいて自衛に動く」と述べています。(ブルームバーグ)これに対し、米国の国家安全保障会議(NSC)の報道官は、米国は宣戦布告しておらず、引き続き平和的な方法で朝鮮半島の非核化を模索すると述べていますが、北朝鮮外相の発言はトランプ大統領が「北朝鮮の先は長くない」とツイートしたことに対して発せされた発言だと考えられ、再びトランプ大統領がどのような発言を行うのか注意が必要です。この種の言葉の応酬にも市場は徐々に慣れてきますが、さらにエスカレートした際には緊張が高まることになります。

 昨日は発言で円買いが強まり111円台半ばまでドル安が進みましたが、ドイツの連邦議会選挙の結果もユーロ円の売りという形で、円高につながりました。メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は第1党を確保したものの、得票率が1949年以来の最低に落ち込んだようです。議席数を減らしたことでメルケル首に対する信任が低下していると見られます。ユ-ロ円は10日ぶりに131円台半ばまで下落しました。

 ドル円は111円台半ばまで落ちてきましたが、ここは「日足」の雲の入り口にあたり、先週金曜日にもドルが下げた時にサポートされたレベルです。
北朝鮮問題がこのまま言葉の応酬に留まっているという前提にはなりますが、この水準から110円台半ばでは、どこかでドルを拾っておいてもいいのではないかと考えます。米景気の安定と、それに伴う利上げ。あるいは税制改革などもドルのサポート材料になると思われます。一方で113円~115円に向かうには、新たなドル買い材料が必要なのも事実ではないでしょうか。本日のレンジは111円20銭~112円20銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)