アセットマネジメントOneが設定・運用する「DIAMジャナス米国中・小型株式ファンド」が、8月末基準でモーニングスターレーティングの対象となり、初評価で★★★★になった。3年(年率)トータルリターンは11.12%とカテゴリー(国際株式・北米(F))平均3.85%を大きく上回っている。同ファンドについて、アセットマネジメントOneの外部委託運用グループ ファンドマネジャー滝口圭介氏(写真)に聞いた。

 ――ファンドの特徴は?

 米国のジャナス・キャピタル・マネジメントがボトムアップアプローチで選び抜いた中・小型企業に投資するファンドだ。ジャナス社には37名のアナリストがいて6つのチームに分かれている。「消費」「エネルギー・公益」「金融」「ヘルスケア」「資本財・素材」「テクノロジー」のグループで、それぞれに中・小型株担当がいる。

 ジャナス社の特徴として、アナリストとポートフォリオマネジャーは、それぞれに独立してキャリアを積んでいる。アナリストは若手の間は、業界ごとに毎日のように発表される細かな統計数値について1件ごとに確認の連絡を取り、記録を積み上げるという地道な作業を丁寧に実施している。一般には無視されてしまうようなマイナーデータであろうと、キチンとフォローするという地道な作業を繰り返すところに、同社の調査力の源泉がある。

 当ファンドのマザーファンドは、6名の中・小型株アナリストと2人のポートフォリオマネジャーが主要メンバーとなって運用チームを作っているが、アナリストの積み上げた情報力と分析力は、中・小型株運用でこそ発揮されやすい。

 ファンドの運用成績は、株価の上昇局面では中・小型株の特性を発揮して市場平均を上回るパフォーマンスを出す一方、下落局面では下落率が抑えられている。キャッシュフロー創出力の高い企業を中心に組み入れている結果が、下げに強いというファンドの性格につながっている。

 ――現在の運用ポートフォリオの特徴は?

 ポートフォリオマネジャーは、手堅い運用を信条とし、3つの区分にカテゴライズした銘柄群によってポートフォリオを構成している。

 まず、コアとなるのは「安定した成長力を持つ企業群」で、ここに50-60%を投資している。特定な業種に偏ることなく、キャッシュフローを手堅く稼いでいる企業を中心に組み入れている。次に、「景気の循環に耐性のある企業群」で、ここに20-30%。そして、「革新的なアイデアで高い成長率が期待できる企業群」に10-15%程度を投資している。一般的な中・小型株運用のイメージだと、3番目の高成長企業を中心にポートフォリオを組んでいるように思うが、当ファンドはそこが異なっている。

 実際のポートフォリオの業種分散は、代表的な中・小型株式指数である「ラッセル2500グロース指数」などと比較してテクノロジーがややオーバーウエイトになっている程度。何かの投資テーマ等に賭けているようなところはない。

 ――現在の投資環境は?

 米国株価のバリュエーションは、PERが今期19倍、来期は17倍となっており、歴史的にはやや高い水準にある。かつてない超低金利という状況を加味すればフェアバリューといえなくもないが、ここからのバリュエーション拡大余地は限定的かもしれない。今後はEPSの成長を反映した緩やかな上昇が期待される。EPS成長率は当面は1ケタ台の後半が見込まれる。

 中・小型企業には、トランプ政権が約束している減税策は、大きな業績拡大要因になるが、当ファンドのポートフォリオマネジャーは、「たとえ大型減税が実現しなかったとしても、着実に成長を遂げる企業を厳選している」と語っている。大型減税は、ボーナスのようにファンドのパフォーマンスにプラスになると思うが、それがなくても一定水準のパフォーマンスが期待できるということだ。

 ――どのような投資家にふさわしい?

 ファンドの売買回転率は20%程度で、組み入れ銘柄の平均保有期間は5年程度になっている。少なくとも5年程度は保有し続けられるような見通しを持ってファンドにも投資していただきたいと考える。

 また、米国株式に投資をお考えの方で、株価が高過ぎるのではないかと不安を持っている方には、下げに強い当ファンドが、魅力的な投資対象になるのではないだろうか。米国では、当ファンドとほぼ同じポートフォリオで運用している公募投信は、資金が集まり過ぎて新規のお客様の募集を停止しているほどだ。米国株式への投資のきっかけとしても、米国の成長を幅広に捉えている当ファンドに注目していただきたい。(情報提供:モーニングスター社)