ドル円は112円台の半ばから上値がやや重くなってきたものの、112円台は維持。フィラデルフィア連銀製造業景況指数が上振れしたことで112円59銭まで上昇したが伸びきれず。ユーロドルはドル高を背景に上値が重くなってきたものの、下値も限定的。日銀が緩和政策を継続することで金融政策の差から円が売られ、ユーロ円は134円37銭まで上昇。

 株式市場は反落。利益確定の売りが優勢となり、ダウは10日ぶりに下落し、連騰が止まる。債券相場は小幅ながら続落。長期金利も1カ月半ぶりに2.27%台まで上昇。金は大幅に続落し1300ドル台を割り込む。原油も小幅に反落。


新規失業保険申請件数         →  25.9万件

9月フィラデルフィア連銀景況指数   →  23.8

7月FHFA住宅価格指数        →   +0.2%

8月景気先行指標総合指数      →   0.4%


ドル/円112.41 ~ 112.59

ユーロ/ドル1.1898 ~1.1954

ユーロ/円  133.73~ 134.37

NYダウ  -53.36 → 22,359.23

GOLD  -21.60 →1,294.80ドル 

WTI  -0.14→ 50.55  

米10年国債  +0.009 → 2.276%


本日の注目イベント

独   独9月製造業PMI(速報値)
独   独9月サービス業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏9月総合PMI(速報値)
欧   ユーロ圏9月製造業PMI(速報値)
欧   ユーロ圏9月サービス業PMI(速報値)
米   ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
米   カプラン・ダラス連銀総裁講演
米   ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
加   カナダ7月消費者物価指数
加   カナダ7月小売売上高


 ドル円は112円台で堅調に推移しています。昨日は112円72銭前後までドル高が進む場面もありましたが、ここからさらに上値を試す勢いはなく、上昇機運も一服といったところです。しかしドルが売られても112円10銭前後では下げ止まり、底堅い動きを見せています。 

 昨日、日銀は金融政策決定会合で金融緩和の維持を決め、会合後の記者会見では黒田総裁が、強力な緩和を進めていくと述べました。今回の会合では金融調節方針の維持を8人が賛成しましたが、1人が反対しています。新しく審議委員に就任した片岡委員が、現在の緩和は「不十分」として反対票を投じました。2019年度ごろに2%の物価上昇率を達成するには、現在の緩和では不十分というのがその理由でした。

 考えてみれば、今年、2017年の相場展開を予想した時、日米欧で最も顕著な違いは中銀の金融スタンスの方向性でした。そのため2017年度末にかけては「ドル高円安」をメインシナリオにおいていましたが、北朝鮮やハリケーン、あるいは中国リスクに混乱させられ、今月始めには107円台前半までドルが売られたことは記憶に新しいところです。ここに来て、市場は再び中銀の金融政策の違いに着目してきたと言えます。

 FRBは10月からバランスシートの縮小開始を決め、ECBは10月にも緩和政策から舵を切りなおすことも予想されます。またBOEも早明ければ11月にも利上げがあることを示唆しており、RBAも利上げはそれほど遠い先の話ではないと思います。カナダ中銀は既に利上げを実施しており、先進国で日銀だけが、いわば「蚊帳の外」で出口は見えていません。黒田総裁は昨日の会見で「必要があればさらなる緩和も辞さない」姿勢を見せていました。このような状況を勘案すれば円が売られるのも理解できます。ただ為替は金融政策の違いだけで動くものでもなく、この辺りが個人投資家にとって難しいところです。

 本日は政策会合も終わり、「ブラックアウト」期間も終了し、地区連銀総裁の講演が多く予定されています。ドラギECB総裁の講演も予定されていることから、「要人発言」には注意したいところです。上値は112円台後半を超えられるのかどうか。下値では112円台を割り込めるかどうかが注目点です。そのため、予想レンジは112-113円程度に落ち着きそうです。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)