パイプドHD <3919> は、前日12日に32円高の1173円と変わらずを含めて3営業日ぶりに急反発して引けた。同社株は、米国と北朝鮮との軍事衝突を懸念する地政学リスクが響き目先の利益を確定する売り物が続いたが、国連安全保障理事会で制裁決議が採択されて警戒感が和らいだことを背景に、同社が、今年9月29日に予定している今2018年2月期第2四半期(2017年3月~8月期、2Q)累計決算の発表を前に、今2月期第1四半期(2017年3月~5月期、1Q)の2ケタ増収増益・高利益進捗率業績を見直し下げ過ぎ訂正買いが再燃した。今年10月22日に投開票される3選挙区での衆議院議員のトリプル補欠選挙と同時に解散・総選挙が行われると一部で観測されていることも、同社子会社が運営する政治・選挙情報サイト「政治山」への注目度がアップ、材料株思惑を高めている。
 
■1Qの「スパイラル」事業は12.7%増収、13.9%営業増益と絶好調
 
 同社の今期1Q業績は、前年同期比13.3%増収、16.9%営業増益、同15.4%経常増益、95.4%純益増益と好調に着地し、今期2Q予想累計業績に対する利益進捗率は、61%~76%と目安の50%を大きく上回った。国内最大級の情報資産プラットフォーム「スパイラル」でクレジットカード決済などの連携が相次ぎ、アパレル特化型ECプラットフォーム「スパイラルEC」では、今年5月にLINEやメールでの配信を可能とした新版の提供を開始したことなどから同プラットフォーム事業の売り上げが8億7900万円(同12.7%増)、営業利益が2億3900万円(同13.9%増)と2ケタの増収増益となり、ソリューション事業でも、人手不足問題などを抱える企業向けに複数サービスを連携させて最適なソリューションを提供、売り上げが3億7800万円(同24.0%増)、営業利益が前年同期の900万円の損失から2500万円の黒字に転換したことなどが寄与した。
 
 今期2Q累計業績・2月通期業績は、期初予想を据え置き、このうち2月通期業績は、売り上げ53億円(前期比10.4%増)、営業利益8億4500万円(同横ばい)、経常利益8億3500万円(同3.4%減)、純利益4億7000万円(同16.2%増)と見込んでいる。通期純利益は、前期の過去最高を連続更新するが、9月29日の今期2Q累計決算発表時にこの上ぶれがあるのかないのか注目度が高まることになる。
 
 なお「政治山」を運営する子会社のVOTE FOR(東京都港区)は、ブロックチェーンなどの最先端技術を活用したネット投票システムの構築・運営を通じてネット投票の普及・拡大も進めており、選挙年齢が18歳に引き下げられたなかより存在感を増すことになる。
 
■3分の1押し水準を固めPER18倍台の割り負け訂正で年初来高値奪回へ
 
 株価は、今年4月にロシアの地下鉄テロ、北朝鮮の弾道ミサイル発射などの地政学リスクの波及で年初来安値940円へ突っ込み、下げ過ぎとして底上げ、今期1Qの好決算を評価して年初来高値1300円まで約4割高し、中間配当の権利落ちとともに年初来安値から同高値までの上昇幅の3分の1押し水準を固める動きを続けてきた。PERは18倍台と同業他社に比べて相対的に割り負けており、今期2Q決算への期待を高めて年初来高値奪回に弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)