8月の雇用統計では非農業部門雇用者数が市場予想を下回りドル売りが先行。ドル円は109円56銭まで売られたが、その後発表されたISM製造業指数が予想を大きく超えていたことでドルが買われ110円台半ばまで上昇。ユーロドルは1.19を挟みもみ合い。雇用統計発表直後1.1980まで買われたものの、その後はじり安。

 株式市場は製造業指数や消費者マインドなどを好感し続伸。ダウは一時2万2000ドルを回復する場面もあったが続かず、結局39ドル高で取引を終える。債券相場は反落。ISM製造業景況指数が予想を上回ったことで売りが優勢に。長期金利は2.16%台へと上昇。金は続伸し10カ月ぶりに1330ドル台に。原油も小幅に続伸。


8月失業率           →  4.4%

8月非農業部門雇用者数  →  15.6万人

8月平均時給 (前月比)   →  +0.1%

8月平均時給 (前年比)   →  +2.5%

8月労働参加率        →  62.9%

8月ISM製造業景況指数           →  58.8

8月ミシガン大学消費者マインド(確定値) →  96.8 

8月自動車販売台数              →  1,603万台(年換算)

ドル/円109.56~ 110.50

ユーロ/ドル1.1850~ 1.1980

ユーロ/円  130.66~ 131.33

NYダウ  +39.46→ 21,987.56

GOLD  +8.20 → 1,330.40ドル 

WTI +0.12 → 47.35  

米10年国債  +0.049 → 2.166%

本日の注目イベント

日  8月マネタリーベース
中  BRICS首脳会議(アモイ)
欧  ユーロ圏7月生産者物価指数
米  株式、債券市場休場(レイバーデー)
            
 先週金曜日のコメントで、北朝鮮は週末を挟んでミサイルを発射する傾向があり、来週の月曜日まで『要注意日』ですと書きましたが、今回はミサイルではなく一段の脅威をもたらす核実験を強行しました。為替市場では早朝から先週と同じように、先週末のNY市場では110円台前半でクローズしたものが、「窓」を開けて取引きが始まり、一時は109円20銭台まで円買いが進みました。

 それにしても北朝鮮の挑発行為は一向に止むどころか、エスカレートしています。いくら安保理で経済制裁を決議しても、この状況では挑発行為をやめる可能性はないものと思われます。日韓だけではなく、今や米国にも弾道ミサイルが飛んでくる可能性も出ており、トランプ大統領がどのような対応をみせるのか、さらに注目が集まります。

 米国の言う、「レッドライン」は既に超えていると見られ、軍事的行動を起こす大義名分も揃ってきたように思えます。ただ韓国は今回の行動に強い非難をしているものの、一貫して軍事的衝突は避けたいとの意向を維持しており、武力による制裁は米国一国だけの意向で実施するのは難しい状況です。北朝鮮も、この辺りの状況を承知の上で挑発行為を続けているとも見られます。

 先週末の雇用統計は懸念したように、ADP雇用者数が大きく上振れしたこととは反対に予想を下回る結果でした。予想の18万人に対して15.6万人で、さらに7月分も20万9千人から18万9千人に下方修正されています。もっともFRBはこの程度では労働市場が減速したとは見ておらず、10万人以上の増加が続けば「巡航速度」と考えているようです。

 むしろその後に発表された8月のISM製造業景況指数が「58.8」だったことがややサプライズでした。前月の「56.3」から大きく伸び、6年ぶりの高水準です。またミシガン大学消費者マインドも確定値が「96.8」と、速報値よりも下方修正されたものの、3カ月ぶりの高水準を記録しています。米経済データは強弱まちまちの状況が続いており、利上げ観測の点からも利上げ見送りを決定づけるほど弱くもなく、かといって、利上げ観測が高まることもなく、投資家にとって「悩ましい」状況だと言えます。

 本日も神経質な動きが想定されます。市場も北朝鮮からの「脅し」にも慣れてきており、そう簡単にパニックにはなりません。やはり米国の対応が焦点になります。米国時間になって、どのようなコメントや動きがあるのか。米国債が買われ、金利が低下するようだとドル円も109円を試す軌道に入るかも知れませんが、本日の米債券市場は休みです。本日のレンジは109円~110円30銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)