アドアーズ <4712> (JQ)は総合エンターテインメント事業を主力として、不動産事業、商業施設建築事業、店舗サブリース事業を展開している。18年3月期第1四半期は大幅減益だったが、事業再編推進して通期は増益予想である。株価は調整一巡して出直りが期待される。なお17年10月に持株会社へ移行し、商号をKeyHolderに変更予定である。
 
■総合エンターテインメント事業など展開、17年10月持株会社へ移行予定
 
 Jトラスト <8508> グループで、アミューズメント施設運営の総合エンターテインメント事業、戸建て住宅分譲の不動産事業、商業施設建築事業、店舗サブリース事業(オリスパ社と提携して17年3月期第2四半期から開始)を展開している。
 
 16年8月VR(仮想現実)関連事業でグリー <3632> と業務提携し、16年12月アドアーズ渋谷店に初のVRエンターテインメント施設「VR PARK TOKYO」をオープンした。VR関連技術を活用したアミューズメント施設、アミューズメント施設向け遊戯機器および付帯するソフトウェアの開発、VRソフト等の国内外におけるライセンス販売、VRとスマホの連携アプリ企画・開発までを視野に入れてVR関連事業を推進する。
 
 アミューズメント施設の駅前好立地という特性を活かした新規事業として、16年12月訪日外国人旅行客を対象とした外貨両替所を開設した。また保育事業の開始に向けた具体的な検討の開始を発表している。
 
 そして17年10月に事業持株会社(管理部門、不動産アセット部門、店舗サブリース事業)へ移行し、商号をKeyHolderに変更予定である。積極的なM&Aの実施による機動的な事業再編やグループ全体の経営資源の最適配分を図る。なおアミューズメント景品を企画・製造・販売する子会社ブレイクは17年3月フォーサイド <2330> に譲渡した。
 
■18年3月期1Qは大幅減益
 
 今期(18年3月期)第1四半期(4~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比18.1%減の45億97百万円、営業利益が86.2%減の36百万円、経常利益が87.2%減の30百万円、純利益が85.2%減の12百万円だった。
 
 連結子会社ブレイクを譲渡した影響、総合エンターテインメント事業における既存店の苦戦などで大幅減収減益だった。売上総利益は28.4%減少し、売上総利益率は13.3%で1.7ポイント低下した。販管費は0.3%減少にとどまり、販管費比率は12.5%で2.2ポイント上昇した。特別損失では投資有価証券評価損が一巡した。
 
 総合エンターテインメント事業は売上高が25.2%減の26億06百万円で営業利益(連結調整前)が55.0%減の1億36百万円だった。VRエンターテインメント施設「VR PARK TOKYO」は好調だったが、4月に2店舗を閉鎖し、期末店舗数は45店舗となった。既存店売上は90.4%と苦戦した。
 
 不動産事業は売上高が26.1%増の16億35百万円で、営業利益が2.8倍の86百万円だった。営業拠点拡大に伴って一戸建て分譲数が増加し、保有不動産殻の安定した賃料収入も寄与した。商業施設建築事業は売上高が62.5%減の3億04百万円で営業利益が56.4%減の17百万円だった。大型案件の売上計上が無かった。店舗サブリース事業は売上高が46百万円で営業利益が8百万円だった。
 
■18年3月通期は増益予想で収益改善基調期待
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月9日公表)は売上高が前期(17年3月期)比10.5%減の200億円、営業利益が6.7%増の8億50百万円、経常利益が9.2%増の7億50百万円、純利益が2.1倍の4億50百万円としている。
 
 連結子会社ブレイクを売却した影響などで減収だが、総合エンターテインメント事業における継続的なコスト改善やVR事業の拡大、不動産事業と商業施設建築事業の堅調推移、店舗サブリース事業の寄与などで増益予想としている。
 
 総合エンターテインメント事業は、増床・業態転換・新規物件等で店舗網や営業面積の拡大を推進する。特にVR関連では、首都圏における本格的なVRテーマパークの展開や、VRアトラクションの外部への販売・レンタルによる収益化を目指す。
 
 配当予想は前期と同額の年間1円(期末一括)で、予想配当性向は31.0%となる。持株会社移行にあたり、M&Aによる機動的な事業再編の実施に向けた内部留保を確保する。
 
■中期経営計画で20年3月期営業利益29億円目標
 
 中期経営計画では、目標数値として18年3月期売上高330億円、営業利益17億円、経常利益14億円、純利益9億50百万円、ROE8%、20年3月期売上高410億円、営業利益29億円、経常利益23億円、純利益14億円を掲げている。
 
 18年3月期の目標達成は難しくなったが、事業持株会社に移行して新規事業の底上げ、M&A、事業再編などを推進して収益拡大を図る方針だ。中期的に収益改善・拡大を期待したい。
 
■株主優待制度は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末日時点の3500株(35単元)以上保有株主を対象として、業務提携先のオリーブスパが首都圏中心に運営するリラクゼーションサロン「OLIVE SPA」および「PANTHEON」の全店舗で利用できるサロンチケットを贈呈する。
 
■株価は調整一巡して出直り期待
 
 株価は7月14日の戻り高値142円から反落して水準を切り下げたが、120円近辺で下げ渋る動きだ。
 
 8月29日の終値122円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円23銭で算出)は38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS69円69銭で算出)は1.8倍近辺である。時価総額は約170億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、調整一巡して出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)