ドル円は注目されたイエレン議長の講演で、金融政策に関する発言が特になかったことで円買いドル売りが進む。一時は109円11銭までドル安が進み、ユーロが買われたことも円買いにつながった。ジャクソンホールで行われたドラギ総裁の講演では、量的緩和に関する発言はなかったものの、景気に関して強気な発言がユーロ買いを促した。ユーロドルは1.1941まで買われ、2年7カ月ぶりのユーロ高を記録。

 株式市場はまちまち。ダウは30ドル高と続伸したものの、ナスダックは5ポイント反落。債券相場は反発。イエレン議長が政策見通しへの見解を示さなかったことで債券が買われた。長期金利は2.16%台まで低下。金と原油はともに反発。


7月耐久財受注  → -6.8%

ドル/円109.11~ 109.85

ユーロ/ドル1.1815~ 1.1941

ユーロ/円  129.39~ 130.43

NYダウ  +30.27 → 21,813.67

GOLD  +5.90 → 1,297.90ドル 

WTI +0.43 → 47.86  

米10年国債  -0.028 → 2.166%

本日の注目イベント

欧   ユーロ圏7月マネーサプライ
英   英株式市場は祝日(サマーバンクホリデー)のため休場

 ジャクソンホールで行われたイエレン議長とドラギ総裁の講演が注目の的でしたが、両氏は共に金融政策の見通しについては言及を避け、一部市場で予想されたとおりの結果になりました。それでも市場は、イエレン議長が利上げに関してヒントを与えなかったことで円買いドル売りで反応し、ドル円は109円11銭まで売られ、ユーロドルもドラギ総裁がユーロ高をけん制しなかったことで、ユーロ買いが加速し、1.1941まで上昇しました。

 ユーロドルは1.19台半ばまで買われたことで、1.20が視野に入って来ました。ユーロは対円でも130円台半ばまで上昇し、こちらも2週間ぶりのユーロ高水準です。先週は1.17前後まで売られたユーロドルでしたが、再びユーロ買いが再燃しており、市場参加者もユーロに強気になってきたと思われます。ただこのままユーロ高がさらに進むと、回復基調にあるユーロ圏の景気に水をさすことになるため、この先ドラギ総裁からユーロ高をけん制する発言が出て来ることは十分考えられます。注意も必要かと思います。

 予想外だったのは土曜日の早朝、北朝鮮がまたミサイルを発射したことです。米韓共同軍事演習に対しての挑発行為だと見られますが、金委員長が米国の様子を見守ると発言したことに、トランプ大統領も「賢明な判断だ」と応じ、しばらくにらみ合いが続くと思われていた状況でのミサイル発射でした。ティラーソン米国務大臣は「FOXニュース・サンデー」で、「これまで説明したように、朝鮮半島と北朝鮮の異なる将来に関する対話開始を視野に、同盟国や中国とも協力して、北朝鮮を交渉のテーブルに着かせることができないかわれわれは平和的な圧力の動きを続ける」と述べています。(ブルームバーグ)米国は北朝鮮の挑発行為に対して、ひとまず冷静な対応を示しています。

 ドル円は週明けの今朝はやや『窓明け』で取引が始まっていますが、今のところ大きな動きはありません。この先さらに北朝鮮が挑発行為を繰り返すようだと、米国もそれに対応することも考えられ、引き続き予断は許さずドルの上値を抑えることになりそうです。本日は特にサプライズがなければ108円70銭~109円70銭程度のレンジを予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)